
本日の一冊は、幹部社員の3分の1が元暴走族の「落ちこぼれ集団」
を変え、日本IBMと並んで見事「日本経営品質賞」を受賞した株
式会社武蔵野の小山昇社長が、その秘訣である「掃除」の極意を公
開した一冊。
現在は、全国各地で年間140回以上の講演・セミナーをこなし、全国
の企業から引っ張りだこの著者ですが、本書には、その経営指導の
エッセンスが詰まっています。
著者以外にも、掃除の有用性を説く経営者、コンサルタントは山ほ
どいますが、著者の場合、掃除を始めたきっかけは極めて戦略的な
視点からだったようです。
著者が何をやってもダメだった会社を立て直そうと最初に取り組ん
だのは、「小さなことでもかまわないから一番になる」ということ。
そのために掃除を選んだというわけです。
で、実際に試してみたところ、みるみる業績が上がり、「掃除こそ
組織を掌握し、人材を育成する最上の手段」と確信したそうです。
本書では、著者が自社で実際に試したことと、指導したクライアン
ト企業がどう変わって行ったかを紹介していますが、この事例がそ
のまま「経営の仕組みづくり」のノウハウとなっています。
本気で社員の自主性を育てたい、という中小企業経営者には、ぜひ
おすすめしたい一冊です。
------------------------------------------------------------
▼ 本日の赤ペンチェック ▼
------------------------------------------------------------
誰でも簡単にやれることでなくては、できる社員・できない社員の
格差が生まれます
徹底するとは、第三者から「異常だ」と思われること
社員は基本的に、職責の低い人間の話ほど信用する傾向にあります
普通のやり方では、全社員の心を一つにするのは不可能です。心は
ちょっとしたことで揺らぐ、なかなか安定しにくいものだからです。
しかし、形を整えること、すなわち各自が決められたものを決めら
れた場所にきちんと整頓すると、心がそろってくるのです
教育の基本は、「嫌いなこともやらせる」ことです。面倒がること、
嫌がることを強制的にやらせるからこそ、心根の優しい、素直な人
間に変わるのです
社長が「もうこれで大丈夫」と思うと、組織全体に甘えが蔓延します
責任者を決め、それを公示すると嫌でもやるようになります
社員を無能にしているのは、他ならぬ社長自身
「人は、他人から見られることが一番よい刺激になるのです」
(東伸 藤吉社長)
どんなに売上を上げる営業担当者だろうと、社長の方針に従わない
のは会社にとって不要な人材です
環境整備先進企業の多くは、「利益に結びつかない確認事項ごとき
に、社員の手間を取らせない」というコンセプトが一貫して存在し
ています
仕事において「捨てる」は、作業のムリ・ムラ・ムダをなくすこと
につながります。その意味で整理は戦略に通じます。一方、整頓は
戦術です。ものの置き場を決め、向きをそろえて置く。名前を表示
して管理を容易にする。仕事のしやすい環境をつくる
「もったいない」は家庭においては美徳ですが、会社では一番の罪
悪です。使わないものをいつまでも置いておくことこそが本当にも
ったいないのです