| ログイン | ユーザー登録 | 初めての方へ | ヘルプ |
|
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
米澤 泉
/ ベストセラーズ
(2005-12) /
819円
/ ISBN:9784584121047
①タイトルにもあるように「電車の中で化粧する女たち」を「コスメフリーク」の代表としてるが、飛躍しすぎではないだろうか。本書ではコスメフリークのカリスマ的存在を5名挙げることで議論を展開しているが、彼女達は電車で化粧するだろうか?90年代後半から注目され始めた電車内化粧女を女性版オタクと捉え、男性版オタクの象徴「電車男」と対比させているが、単なる言葉遊びのような印象を受ける。 ②本書内では他者の著作を多く引用し、著者の議論の根拠としているが、「他者による時代の解釈」をさらに著者が解釈しているため、信頼性が弱いと感じた。客観的に事実と思える根拠がもっと欲しかった。 個人的に欲しい情報が得られたので甘めで★3つ。
川口 盛之助
/ 講談社
(2007-07-18) /
1,575円
/ ISBN:9784062820639
日本人がこれまでに作り出してきた、「日本人は当たり前だと思っているものの、海外から見ると実はユニークな道具や製品」について具体的な紹介と分析を行い、その日本人や日本文化のユニークさを、使う道具や開発する工業製品を検証した「モノづくり」の視点から浮かび上がらせようとしています。 そしてそこで見えてくる、オタクやギャルに代表される「女の子っぽい文化」的な特性を、「幼稚さ」や「理性の未熟さ」といった否定的な見方で切り捨てようとするのではなく、その長所・感性を日本の産業振興、特に製造業・モノづくりに活かそうと説いています。 本書で言う「オタクで女の子っぽい」モノづくりとはどのようなものか。 まず日本人の弱点とされがちな、「子どものようにはにかむ」「周りの人に気を遣いすぎる」「本音と建前を使い分ける」ような特徴を、「女性的な細やかさや恥じらいの心情と、子どものような好奇心やファンタジー的な世界観」としてポジティブに捉え直しています。そしてここに、「ファンタスティックな空想を現実化しようとする姿勢と、自らの「こだわり」に対して徹底的に追求する「道」の精神」を持ったオタク性が加わることで、日本独特のモノづくりが可能になっていると分析しています。 またこれは、自然に屈託なく道具(マシン)と付き合うことができる日本人の世界観と、その精神の贅沢を極めることができる日本文化の爛熟と日本人の民度の高さに起因すると解釈しています。 このような考えを本当に活かせるかどうかは業界の市場・消費者特性にも因るところはあるでしょうが、前向きな日本人の感性・創造力論で、非常に示唆に富んでいるように思える本だと感じました。 こんな日本人ばかりじゃねぇよ!と思うところはもちろん多々あるのですが、そこは本書の前向きさを肯定的に捉えて、紹介・分析されている日本人的な感性や創造力の要素を基に、あれこれと空想・妄想を広げながら楽しんで読むのが良いのではないでしょうか。
吉水 由美子
, 伊藤忠ファッションシステム
/ ダイヤモンド社
(2002-04) /
2,100円
/ ISBN:9784478502044
梅田 望夫
/ 筑摩書房
(2006-02-07) /
798円
/ ISBN:9784480062857
本書が有益となるのは、(私も含め)多少なりともネットを利用しているが、ウェブ社会の動向は表層的・断片的にしか知らないような人たちだろう。 筆者の基本的な姿勢は、「ウェブ進化についての語り口は(中略)私は、そこにオプティミズム(楽天主義)を貫いて」いる。ウェブのリスクには敢えて目をつぶり、可能性を追求している。 人によっては違和感を覚えるかもしれないが、個人的にはこういった視点で見渡せたことが大きな収穫のひとつだったと思う。自分自身も様々な可能性を広げられるかもしれないと感じることができたから。
インプレスR&D
(2006-04-15) /
1,500円
/ ISBN:9784844322528
月刊誌『INTERNET magazine』で都度掲載されていたものをまとめなおした1冊であるため、記事ごとの内容の繋がりが強くないところも多い半面、それぞれが他に依存しないので、気になるトピックスだけを拾い読みしやすい。また、写真や図を多用しておりビジュアル的にわかりやすい。 記事ごとに著者が異なり、本人が所属する組織(企業等)の活動を事例として解説することも多く、様々な先端者たちの生な考えや動きを垣間見れる。 『INTERNET magazine』を読んでいない私には完全に新しい書籍として読めたが、一方で専門的すぎて消化不良の内容も多数。『ウェブ進化論』や『Web2.0 BOOK』と相互に補完しながら読むことで理解を深めようとしているところ。
小川 浩
, 後藤 康成
/ インプレス
(2006-03-01) /
1,890円
/ ISBN:9784844322269
『ウェブ進化論』はウェブの進化が世の中全体に及ぼすインパクトにまで言及していた一般向けウェブ史&思想書のような意味も持っていたが、こちらはWeb2.0の構造を体系的に学ぶ専門テキストといった趣。重要なキーワードの解説や参考サイト情報が充実しているので辞書的にも使える。 IT業界に直接携わっていないごく一般的なビジネスパーソンである私には、一読しただけでは消化しきれない専門知識の解説も多数あったが、傍らに置き随時参照していきたいと思える内容。
三田村 蕗子
/ 新潮社
(2005-03) /
714円
/ ISBN:9784106101090
内容は「美白」「リップメイク(主に口紅)」「アイメイク」「ナチュラル志向」「アンチエイジング」「百貨店チャネル」「PRにおける情報戦」の7章から成っています。前半からの5章は化粧文化やトレンドの歴史なども紐解きながら、各メーカーが繰り広げた技術開発からプロモーションまで様々な競争を簡潔にポイントを押さえつつ、普段は表舞台に出ないOEM企業の活躍にまで言及していて興味をそそります。 最後の2章は、「チャネル」「メディア」という戦場の舞台裏に迫っています。化粧品ビジネスのトレンドに大きな影響を与える百貨店、女性・美容情報誌や美容ライター・ジャーナリストたちへのアプローチや駆け引き、共同がどのように行われているかを深堀りしています。 全体を通して偏りのないスタンスでコンパクトにまとめつつ、適度に批評も加え、興味深いネタも随所に盛り込まれています。化粧品業界に関わりたい方や関わって日の浅い方、さらっと全体像を把握したい方、コスメが大好きで自らクチコミしてるような方々にオススメできそうです。特に、メーカーやメディアの流すうわべだけの情報に踊らされがちなコスメブロガーやクチコミニストたちにとって、夢見るリアリストとしての姿勢も学びうるのではないかと感じました。
水尾 順一
/ 中央公論社
(1998-04) /
987円
/ ISBN:9784121014146
全体的に化粧品業界や資生堂への思い入れが強く、これらの影響力を大きく書き過ぎていると感じる。したがって、読み方には注意が必要となるだろう。また時系列が度々前後したり、同じ事柄が何度も重複するなど、読みにくい箇所も多く、元号で表記してるのも面倒。 前半は経済・経営史や生活・文化史とリンクしながら化粧品業界の歴史を紐解いている。「ブランド史」というよりは、やはり「化粧品の経営・マーケティング史および文化史」と言える内容。歴史的事実に関する記述は情報的な価値があるが、著者の分析・見解には偏りがあると感じる。また、時代ごとのトレンドを生む女性心理の描写は表面的で、単なる歴史書の域を出ないものだった。 後半は「化粧品企業の目指すべき姿」を中立的・客観的に書いてるように装っているが、実際は「90年代資生堂の経営戦略のPR」に過ぎない。そして本書で喧伝している資生堂の優位性というのも、実際にはその後資生堂の低迷を招き、「失われた10年」へと突入した要因となったものであり、現在ではここで挙げられた資生堂の戦略のほとんどが方針転換されている。 以上のことから考えて、本書は歴史的事実に関するデータのみを得ることと、90年代資生堂の経営戦略について取り上げた部分を「失敗のケーススタディー」として読むのが妥当だと思う。あるいは、この手の本を読む際には注意力と批判的な視点を持っておくことが必要である、ということを学べたことが一番の収穫かもしれない。 歴史資料としての情報が豊富だったので、甘めで★3つ。
四方田 犬彦
/ 筑摩書房
(2006-01) /
735円
/ ISBN:9784480062819
ここ数年、日本はもちろん海外でも一大文化・産業を成している「かわいい」現象を取り上げ、その意味・位置づけを一般向けの手軽な書籍としてまとめたのは評価できると思います。ただし、世の中の「かわいい」事象を捉える見方を新たに幾つか得るキッカケにはなるかもしれませんが、抽象的な観念論に走っているため、マーケティングなどにすぐ応用できるようなものではありません。新書とはいえ、個人的にはかなり欲求不満が残った本。 日本人の「かわいい」に繋がる美的センスの歴史的な流れや海外との感覚の違い、現在「かわいい」文化を主に担っている20歳前後の男女(大学生)の意識調査や雑誌メディアの分析など着眼点自体は興味深い。導き出したものも、大学生への「かわいい」意識を掘り下げるアンケート結果は割と面白かった。一方で、特に雑誌メディアの分析は酷いくらいに薄っぺらい。 著者自身がエピローグで述べている通り、著者の調査不足と消化不良、自身の持つ知見や直感に偏った解釈、論点の蛇行や逸脱などにより、分析や洞察がかなり浅くなり錯綜した部分も多いと感じます。本書全般を通じて、著者が論拠とした様々な文学・美術・映画史上の作品や哲学・心理学的な言説なども、著者の感性や自論に合うように選別されているようにしか感じられず、感覚的には同意できるところはあるものの、論理的な説得力や信頼性に欠けるところも多くありました。 恐らく、一般消費者への「かわいい」意識の調査や雑誌メディアなどの分析に関しては、広告代理店やトレンドやファッションに強いマーケティングリサーチ会社、コンサルティングなどの方が、もっと突っ込んだ面白い情報を出してきてくれるように思います。好奇心を煽るだけ煽っておいてのあまりの寸止めっぷりに、もっと調査するための費用を捻出したくなる1冊。
マリヨン・ロバートソン
/ ファーストプレス
(2006-04-21) /
1,365円
/ ISBN:9784903241128
主にビジネス上のコミュニケーションを取り上げており、現代のグローバルな(特にアメリカの)ビジネス文化と比べ、立ち遅れていると考えられる日本の企業やビジネスパーソンの特徴を挙げ、敢えてそのデメリットを多く解説している。 私の目に止まった、著者の指摘する日本的な傾向は以下のようなもの。 過小な自己評価や甘え、内向的な閉鎖性、形式や段取り偏重による意思決定や動きの鈍さ、集団への帰属や家族主義的な意識の強さ、人材の流動化への意識的な障壁の高さ、全体最適よりも部分最適に陥りやすい、など。 日本のビジネス文化をひとくくりにして議論の対象としているため、ややステレオタイプ的な記述になりがちなのは致し方ないものとして読んだ。 著者は日欧米を始めとする各国のビジネス文化に通暁した外国人だが、ヘタな日本人よりも遙かにこなれた文章で、取り上げた各項目もそれぞれ短くまとまっていて読みやすい。 各項目の指摘は、既にいろいろな場や書で論じられていることが多く、それほど目新しさはないが、それらを参照しやすい形式で一連にまとめたところに価値があると感じた。 本書を読んで価値を得られるのは、ほとんど日本人としかビジネスをした経験がなく、日本的なビジネス慣習に凝り固まってしまった方々の中で、その殻を破るキッカケを欲しいと思う方ではないだろうか。 ただし、本書を読んですぐに世界で戦えるビジネスパーソンに生まれ変われるわけではなく、あくまでもその一歩を踏み出すための視点を与えてくれるに過ぎないものであり、あまり過剰な期待は抱かず、気軽に参照するのが良いと思う。 |
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||