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松田 公太
/ サンマーク出版
(2008-05) /
1,365円
/ ISBN:9784763198242
本日の一冊は、タリーズコーヒージャパンの立ち上げに成功し、2 001年には飲食業界最速(当時)で株式を上場、最近では同社を 退き、サンドイッチチェーン「クイズノス」の世界展開に乗り出し た著者が、創業からの思いと仕事の心構えをつづった一冊です。 タイトルの『仕事は5年でやめなさい。』が、刺激的過ぎて、とて も部下には読ませたくない内容のように思われますが、本当の意図 は、5年ごとに区切ってキャリア目標を考え、成長を加速させるこ とにあります。 著者がこれまでに実践してきたという「未来自分史」や、年に3回 目標を立てる「ハットトリック手帳」など、著者ならではの仕事ノ ウハウも目を引きますが、読みどころは何といっても、著者の下積 み時代・創業時代のエピソード、そしてそこから得られた仕事の教 訓ではないでしょうか。 マイナスをプラスのスパイラルに変えるために現在以上に投資する、 逆境のなかにあると思うときこそ、丁寧に心をこめて懸命にやる、 一見単調に見える仕事こそ脳を使え…。 単なる精神論だと思ったらそこまで。実際には、実践できる人がほ とんどいないからこそ、確実に成果が出るやり方だと思います。 普段だったら、ビジネスパーソン全般に読んでほしい、と言うとこ ろですが、今回はあえて経営者にこそ読んでいただきたい。 どんなに意識しても失われがちな創業時の情熱と仕事への真剣なま なざし、そして高い理想を思い出すには、絶好の一冊です。
デイビッド メッキン
/ 東洋経済新報社
(2008-06-06) /
2,100円
/ ISBN:9784492601747
本日の一冊は、多国籍企業の金融担当役員として20年以上のビジネ ス経験を誇り、現在は公認会計士として、またコンサルタントとし て活躍する著者が書いたファイナンス入門です。 翻訳をベストセラー『財務3表一体理解法』の著者、國貞克則さん が務めており、単なるファイナンスの教科書を超えて、経営、投資 に活かすための実践書に仕上がっています。 ※参考:『財務3表一体理解法』 http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4022731443/businessbookm-22/ref=nosim 「のれん」や「配当利回り」などの言葉の概念や、ROE、ギアリ ング比率、資産回転率などの投資家が注目すべき指標、さらには非 上場会社の株価の評価方法や非法人企業の評価方法、利益予測の考 え方まで、経営や投資の実践で必要な知識を必要最低限、わかりや すく説明しています。 「会社にとって最適な費用構成はあるのか」「売上計画を手際よく 作成するにはどうすればよいか」など、徹底して経営者目線、投資 家目線から書かれた内容には、好感すら覚えます。 ビジネスに必要なファイナンスの知識をいちどしっかり学んでみた い、と思った方は、ぜひ読んでみてください。 これなら最後まで挫折せずに読めるはずです。
井野朋也(ベルク店長)
/ ブルース・インターアクションズ
(2008-07-04) /
1,680円
/ ISBN:9784860202774
本日の一冊は、JR新宿駅東口の改札を出てすぐ左にある、たった 15坪の超有名店、「ベルク」の店長による初めての経営論です。 安い店ながらコーヒー、パン、ソーセージなどに徹底してこだわり、 モーニングもビールもホットドッグも日本酒も、いつでも楽しめる、 いかにも新宿らしいアナーキーなお店です。 mixiで1500名を超えるコミュニティ、署名運動の際には7000名が協 力したという驚異のお店。 その熱狂的な支持がいかにして生まれたのか。その経営哲学とこだ わりを綴ったのが、本書『新宿駅最後の小さなお店ベルク』です。 魅力的なメニューをいかにして作るか、どうやって個性を作るか、 優秀なスタッフを集めるにはどうすればいいか…。 ビジネスのヒントが満載なのはもちろん、読み物としても楽しめる 一冊です。 そして何よりも、哲学のある店長の言葉が、読者にビジネスの醍醐 味と生きることの意味、そして勇気を与えてくれます。 とくに、「創造することよりも維持することの方が道は険しく~」 のくだりは、こうして1400日以上、情報を発信し続けてきた土井に も励ましを与えてくれました。 そして何よりも感動したのは、「ベルクの客をやめる覚悟できまし た」と言いながら著者に執筆を依頼したという、編集者、稲葉さん のエピソード。 「自分はプライベートの人間関係を仕事にはしない」という編集者 も多い中、この小さな名店を世に紹介しようと勇気をふりしぼった 編集者に、心から拍手を送りたいと思います。 発売まではまだ間があるようですが、ぜひ読者のみなさん、ネット で予約して、話題にしてください。 こういう本が売れなければ、何のための出版業界かわからなくなっ てしまうと思いますから。
岡野 雅行
/ 青春出版社
(2008-06-03) /
788円
/ ISBN:9784413042048
本日の一冊は、その豪快な言動とコミカルな語り口で知られる、通 称「世界一の職人」、岡野雅行さんによる新刊です。 前回ご紹介した『学校の勉強だけではメシは食えない!』同様、世 渡り上手になるための方法、考え方を説いており、若干内容に重複 も見られますが、やはり読んでみると痛快な一冊です。 ※参考:『学校の勉強だけではメシは食えない!』 http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4769609566/businessbookm-22/ref=nosim 回収できるかどうかを考えずに接待する、人が寄ってきやすい「ス キ」をつくる、ツイてる人とつきあう、最初に井戸を掘ってくれた 人の恩を忘れないなど、本書で書かれている人付き合いのコツは、 まさにビジネス界で生き抜くための知恵と言っていいでしょう。 ほかにも、他人を儲けさせる、外堀を埋めて本丸を落とす、予算を 大きめに言う、身近なところから口コミを起こすなど、会社経営に おいて有用な考え方がてんこもり。 さらに、中小企業でありながら、大企業に高い値段を請求する氏の 立ち回り方が示されており、これ一冊でビジネスパーソン、経営者 の「世渡りノウハウ」はひと通りカバーできるのではないでしょうか。 エピソードも刺激的なものが多く(土光さんのメザシは高級だった ? など)、まずは気軽な気持ちで読んでみることをおすすめします。
坂本 光司
/ あさ出版
(2008-03-21) /
1,470円
/ ISBN:9784860632489
本日の一冊は、法政大学大学院で教鞭をとる著者が、過去6千社を 取材したなかから、自らが考える「日本でいちばん大切にしたい会 社」を選び、その経営哲学と行動を紹介した一冊。 著者いわく、「日本でいちばん大切にしたい会社」とは、「弱者の 側に立った、人間の尊厳を高め、守ることに役立つ製品をつくって いる会社」であり、本書では大きくクローズアップされた5社に加 え、コラムとして9社を紹介。 紹介されているのは、50年以上前から障害者の雇用に積極的に取 り組み、感動経営を実現している「日本理化学工業」、斜陽産業で ある寒天を扱いながらも48年間増収増益を続ける伊那食品工業、顧 客満足に徹底にこだわることで、全国から注文があるという杉山フ ルーツなど。 一番軽度の障害者を採るのではなく、他では採ってもらえない子に 就業の機会を与えるポリシー、社員の安全のために倒産ギリギリの 状態で行った設備投資、JAや経済連のロジックではなく、あくま でお客様に美味しいものを提供しようとする販売戦略…。 通常の経営者であれば、到底実現できない行動の数々に胸を打たれ る、ビジネス書を超えた感動作品です。 極めて主観的であり、かつ地味な本ではありますが、経営において もっとも大切な何かを思い出させてくれる内容です。 ビジネスの本来の意義を見直すために、また働くことの素晴らしさ に目覚めるために、ぜひ読んで欲しい一冊です。
鬼頭 孝幸
, 山邉 圭介
, 朝来野 晃茂
/ 日本能率協会マネジメント 出版情報事業
(2008-05-07) /
1,680円
/ ISBN:9784820745075
本日の一冊は、ローランド・ベルガーのコンサルタント3人が執筆 を担当し、同社日本法人会長の遠藤功さんが監修した、事業戦略の 教科書。 戦略に関しては、有名なマイケル・ポーター教授の『競争の戦略』 をはじめ、数多くのテキストが出されており、硬軟あわせるとかな りの数、市場に出回っています。 ※参考:『競争の戦略』 http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478371520/businessbookm-22/ref=nosim そんな中、本書に何か特長を見出すとすれば、その恐ろしいまでの わかりやすさと、実践的な視点でしょう。 単なるフレームワークの提示に終わることなく、実際にプロジェク トを進めていく場合、どこがポイントになるのか、ということをし っかり記述してくれています。 具体的には、「正しい現状理解のための5つのポイント」における 調査方法、分析方法の提示、「成長オプション」のところで述べら れている、ビジネスモデルの観点から「成長オプション」を考える 方法などですが、これらの方法をうまく使えば、新市場の開拓や客 単価アップなど、自社の新たな成長のチャンスを見出すことができ るはずです。 巻末には、ローランド・ベルガーが使っている「価値観を可視化す るrbプロファイラ―」(=19の普遍的な消費者価値)も載っており、 コンサルタントにとっても重宝する一冊です。 戦略策定のノウハウを学びたい方、問題解決力をアップしたい方に、 ぜひおすすめしたい一冊です。
ビル・レーン
/ 研究所
(2008-05-10) /
1,890円
/ ISBN:9784569700038
本日の一冊は、「20世紀最高の経営者」と謳われたジャック・ウ ェルチの専属スピーチライターが、ウェルチの「人を動かす」ノウ ハウと、驚愕のエピソードを語った一冊。 ウェルチに最後まで原稿を見せなかったというだけあって、内容は ウェルチも真っ青の赤裸々なエピソードが満載です。 CEO就任以来、社内のコミュニケーションに徹底的にメスを入れ、 スピーチが気に入らなければ、即刻「クビ」を言い渡したというウ ェルチの言動が、じつに詳しく記録されており、他のどんなウェル チ本よりもウェルチの素顔にせまっています。 ノウハウとしても秀逸で、「聞いている側に結論をもたらすスピー チ」をする、自分の成長をアピールする用語、データ、エピソード、 見解を入れる、など、ビジネスプレゼンで必要な心構え、テクニッ クがバッチリ学べます。 惜しむらくは、著者がGEに20年以上も在籍していて、その特殊 性に気づかないまま本書を執筆してしまったということ。 超大企業のリーダー、マネジャーを対象に指導してきた著者のノウ ハウは、確かに役立ちますが、そのうちいくつかは、大企業の幹部 クラスだけを対象にしたお話です。 ただ、それだけに大企業や外資系企業でトップを目指す人には役立 ちますし、スピーチ論を超えたリーダー論としても楽しめます。 やや著者の自慢話が鼻につきますが、これぐらいの人でないとおそ らくウェルチの側近は務まらなかったのでしょう。 足し算要素も、引き算要素も多い本ですが、トータルで見れば、や はり読んでおいて損はないと思います。
松下 幸之助
/ 研究所
(2008-05-10) /
1,000円
/ ISBN:9784569700090
「経営の神様」と呼ばれた松下幸之助の肉声が入ったCDつきで、 仕事で成功するための考え方や、生きがいを見つける方法が語られ ています。 もちろん、受け手として存分に楽しんでいただくのも結構なのです が、昨日の流れから行くと、これはぜひ語り手として、リーダーと してどう伝えているのか、に注目して聴いてみたいところ。 これらの講話を通して、松下幸之助は何を伝えようとしたのか、そ の真の狙いを解き、またそれをどう伝えようとしたのかを読む。 こうすることによって、いかに松下が人心を掌握したか、その本質 も見えてくると思います。 本業でない高校野球と本業である仕事を比べて、どうして高校球児 に負けない情熱をもって仕事に取り組めないのか、と説く。 他社に引き抜かれて社長になり、憂き目にあった中堅社員のエピソ ードを通じて、自己認識の大切さを説く。 さすが何万人という社員を束ねた松下だけあって、いずれの話から も人心掌握の秘訣を学ぶことができます。 価値観もビジョンもさまざまな社員に、どうやってやる気になって もらうか。おそらくどこの社長も悩んでいることですが、それに対 するヒントが、この本にはあると思います。 経営者の方は、ぜひ読んで(聴いて?)みてください。
松田 公太
/ 新潮社
(2002-05) /
1,365円
/ ISBN:9784104546015
著者は、水産会社に勤める父親の仕事の都合により、幼少期をセネガルで過ごし、青春時代をアメリカで過ごした。大学から日本に移り、筑波大学卒業後三和銀行に勤務するが、アフリカでは「中国人」、アメリカでは「アフリカ人」、日本では「アメリカ人」と呼ばれ、どこに行っても異端視されるという複雑な思いを経験したようだ。そのことが、「食文化を通じて世界中の国々がお互いを理解し、尊重し、そして一つになる」という夢につながっていった。 本書には、著者の幼少期から創業、ナスダック・ジャパン上場までの軌跡が、スピード感ある文章で書かれている。ボストンで出合った1杯のコーヒー、タリーズ本社との交渉、三和銀行との決別、家族の死、その過程で出会った人々…。ライバル、ハワード・シュルツとのちょっとしたやりとりなども含まれており、楽しく読むことができる。 本書には、起業のノウハウなどはほとんど書かれていない。ただ、起業して成功した人々に共通する大切な点―― 人との出会い、そして情熱を持ち続けることの大切さをあらためて教えてくれる。あまりに多くの不幸を乗り越え、成功を勝ち取った著者の半生に、胸が熱くなる1冊である。(土井英司)
ウジ トモコ
/ クロスメディア・パブリッシング
(2008-05-14) /
1,575円
/ ISBN:9784756911995
本日の一冊は、多摩美術大学デザイン科卒業後、広告代理店、プロ ダクションにて三菱電機、日清食品、服部セイコーなど大手企業の クリエイティブを担当した著者が、ビジネスパーソンに向けて、 「稼げる」デザインのエッセンスを指南した一冊。 独立後は、数多くの中小企業のマーケティング、ブランディングを 成功に導いてきた著者だけに、その主張、手法はじつに地に足がつ いています。 本書でも、ビジネスパーソンが押さえておくべきデザインのポイン トを、文字、レイアウト、配色、トーン&マナー、コピーの5点に 絞って書いており、何が実践で役立つのか、一発で理解できる内容 となっています。 企業価値を高めるために「クラス」と「タイプ」を意識する、価格 を上げるためのデザイン戦略を考える、今の企業イメージのままで もブランド化できる方法があるなど、内容は目から鱗の連続。 若干、脱字が目立ちましたが、内容的には出し惜しみのない、じつ に充実したノウハウ書だと思います。 巻末には、プロが使っているフォント、ツール、画像検索サイトが わかるURL集もついており、これだけでも「買い」の内容です。 iPodの成功に見られるように、これからはビジネスでもデザインと ブランドがモノをいう時代。 時代を先取りし、デザインセンスを高めたいビジネスパーソンに、 ぜひ読んでいただきたい一冊です。 |
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