|
 スカイ・イクリプスのエピグラフで知った.
 スカイ・クロラシリーズの内容を忘れかけていたので,誰のエピソードなのか,わからない話がいくつかあった.この本単体でも,楽しめるとは思うが,作者の意図は,スカイ・クロラシリーズを読み込まないと想像できないと思う.
 並の精神力では,スティーブ・ジョブズのまねはできないと思った.
常識的に無理だと考えられることをやってのけている.
ジョブズと同様の行動をとったら,良心の呵責に苛まれることになると思う.
挫折や死の恐怖を味わっても,謙虚になることなく,さらに自分の考えや行動に自信を深めることができるというのはすごい.
 わくわくしながら,読み進めることができた.
スケールフリー・ネットワーク(ベキ法則に従うネットワーク)が,インターネットやWWWだけでなく,人間関係,ウィルスの感染,食物連鎖,遺伝子,テロリスト,経済など様々な領域にまたがって普遍的に存在しているということを知った.
耐故障性などを考慮した結果,インターネットなどはスケールフリー・ネットワークになっていったが,実は,はるか昔から生物もその構造の中にスケールフリー・ネットワークを持っていたというのは,興味深いと思った.
 Eclipse,vi, Emacsなどはカスタマイズしているが,Wordはカスタマイズしていない,または,ばかにしている,または,匙を投げたような人にはおすすめできる本だと思った.
納得のいく仕事をしようと,新人の頃から暇を見つけてWordのオンラインマニュアルを読んでいたという著者には,頭が下がる.
この本を読んで,Wordをカスタマイズして,使いこなしたいという意欲がわいた.特に「フィールド」は,意識的に使えたら便利だと思った.
 テレワークという言葉は聞いたことがなかった.おもしろい響きの言葉が本書のタイトルになっていて興味を持って購入した.
著者は,テレワークを以下のように定義している.
(p.4) 「情報通信機器の活用を前提に、従来の職場空間とは異なった空間を労働の場に含みながら、業務として情報の製造および加工・販売の全部あるいは一部を行う労働の形態」
また,テレワークを在宅勤務型,モバイルワーク型,在宅ワーク型,SOHO型の4つに分類している.政府がテレワークに期待しているメリットは以下の八つということだが,現状では,あまりこれらのメリットは満たされていないらしい.
(p.8) ...1 少子化・高齢化問題等への対応、2 家族のふれあい、ワークバランス[労働と私生活の適度なバランスを保つこと]の充実、3 地域活性化の推進、4 環境負荷軽減、5 有能・多様な人材の確保、生産性の向上、6 営業効率の向上・顧客満足度の向上、7コスト削減、8 災害等に対する危機管理...
週に1日,2日の在宅勤務は,子供が病気になったときや家庭訪問の際に有休をとらなくてすむといったメリットはあると思った.大きな問題点としては,在宅ワーク型の賃金の低さや,在宅勤務型では労働が見えなくなるために,際限なく働いてしまうということが述べられていた.しかも,強制された自発性であるのに,自分の意思で選んでいると在宅勤務者が錯覚してしまうことがあるところが怖いと思った.本書を読んで,ワーキングプアの問題と同様,今後テレワーカーが都合よく働かされていく問題が大きくなっていく予感がした.
 話題となったiPS細胞について知りたいと思い,本書を購入した.前半は,iPS細胞やES細胞は何かという説明やiPS細胞がどのような経緯で発見されたかが述べられていた.後半は,iPS細胞によって,再生医療がどう変わるのか,どのような課題があるか,社会はどう変化するか,また,再生医療はいつ頃実現するかについて述べられていた.
本書を読む前の印象としては,iPS細胞はES細胞とは異なり,受精卵は必要とせず,倫理的な問題を解決しているため,iPS細胞の研究がES細胞にとって変わるものという印象があった.また,人工臓器の実現なども容易となるような印象もあった.しかし,本書を読んで,それほど単純ではないことがわかった.
iPS細胞とES細胞はよく似ているため,ES細胞で得られた知識はiPS細胞に応用できる.しかしながら,iPS細胞は人工的に作り出しているため,「自然な」多態性幹細胞であるES細胞と比べて未知なことが多い.両者の差異を知るためにも,ES細胞の研究は必要である.また,ES細胞は発生初期において生体内で何が起こっているかを知るために重要である.
人工臓器を作ることは,iPS細胞があったとしても難しいことがわかった.臓器を作るためには,iPS細胞を数多くの種類の細胞に適切なタイミングで分化させ,適切な構造をとるように配置する必要がある.また,内部の細胞を死なせないために,構造体の中心部まで血管を入り込ませて,酸素や栄養を行き渡らせなければならない.これらのことは,容易ではない.そこで,人工物と再生臓器のハイブリッドタイプが考えられているらしい.SFなどでは,クローン人間を用意しておいて,臓器のスペアなどに使うという話もあるが,実際は,臓器のみを作り出すことも難しく,人工物と再生臓器のハイブリットというの現実的ということがわかった.
最後にiPS細胞の社会に与える問題として印象に残ったのは,iPS細胞により,一人の男性の体細胞から精子と卵子の両方を作り出すことができるかもしれないということだった.産みの母は必要になるが,「父親の遺伝子を持つ子供」が生まれる可能性がある.不妊治療の延長線上にあることや,同性愛者から子供を作ることができるかもしれないということは,今後大きな問題になってくるように感じた.
 現状分析からはじまって,テレビ,ラジオ,雑誌,新聞などのマスメディアが,生き残っていくために今後どうしていけばよいかを本書では,分析している.ところどころ古典からの引用があり,それらを読むと昔から変革の必要性は認識されていたことがわかる.また,変わらなければいけないことを多くの人は認識しているが,実際にどのように変わればよいのかわからない,または,それがわかっていても,実行に移すことが困難であるようだった.古典からの引用の中で特に印象に残ったのは以下.
(p.89) 新しい秩序を打ち立てるということくらい難しい営みはないということをしっかりと頭に入れておかなければならない。なぜならその責任を負う人物は、現体制でおいしい思いをしている人をすべて敵に回す一方で、新体制で甘い汁を吸うことになる人からは手ぬるい支援しか得られないからである。
マキアヴェッリ『君主論』
今後,マスメディアが生き残っていくために様々なニーズにこたえていくと,個人個人が自分が好きな情報を好きなタイミングで得ることができるようになり,そのことによって,他者との共通の話題というものがどんどん少なくなっていくように思う.著者が述べているように,このことが進んできて,仲良くしたい人とだけ仲良くするというような人たちの集団に社会がなってしまうと,発展しなくなるというのはそのとおりだと思った.テレビと新聞の役割として,以下に引用する部分は重要だと感じた.
(p.86)アリストテレスは、人間をして「社会的動物」と定義しましたが、現代という時代は人と人の連携をきわめて薄弱にしても機能しうる様々な形質を獲得しています。でも、人と人とのつながりが薄弱になる中で人々が問題意識として共有できる話題や事象を提供する機能が、やはり社会には必要であろうと筆者は考えています。そして今現在、その機能を提供できているのはテレビと新聞だけなのです。
 すべての有権者に,おすすめできる本だと思った.
このような本がよく出版できたと思う.
財投改革と郵政民営化と政策金融改革の関係,特別会計における埋蔵金の問題,年金問題,公務員制度改革など,様々な改革の背景や相互の関係などを知り,興味を持つことができた.
政治,経済にはあまり知識がないので,本書の真偽を確かめることは自分には難しい.
本書へ反論する本を財務省の誰かが執筆して,出版されたら是非読んでみたい.
 主人公は深い悲しみをかかえているはずなのに,文章はコミカルに淡々と書かれていて,そのギャップが切ない.夏目漱石「夢十夜」や山本周五郎「さぶ」を読んでみたくなった.
 約200ページの本書を読んだからといって,すぐに英語の読み書きができるようにはならないと思うが,英語的な考え方を学ぶことはできた.本書に書かれているような点を地道に押さえていけば,少しはまともな英語が書けるようになっていくのではないかと思う.
|