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芭蕉句抄 (岩波新書 青版 414)
小宮 豊隆 / 岩波書店 (1961-04-20) / 756円3 users
タグ 文学 カテゴリ:本・雑誌 本・雑誌 / 文芸作品 更新日:2012年06月03日 17時03分24秒 2012/06/03
所有 読了:  2012年06月03日
・半世紀ぶりに通読、小宮さんの懇切な解説が付されているけれど、結局、一読、吾の感興に響くものだけが心に残る。
解説によって改めて感興を唆られる句は皆無か、一読三嘆、直感に訴える、あるいは感応する擬似体験の共有が前提になるか。
・夜窃かに虫は月下の栗を穿つ
・枯れ枝に烏のとまりたるや秋の暮
・似合しや新年古き米五升
・我がためか鶴食み残す芹の飯
・野ざらしを心に風のしむ身哉
・猿を聴く人捨て子に秋の風いかに
・冬の日や馬上に氷る影法師
復活〈上〉 (岩波文庫)
トルストイ / 岩波書店 (1979-05-16) / - 17 users
タグ 文学 カテゴリ:本・雑誌 本・雑誌 / 文芸作品 更新日:2012年03月25日 06時08分39秒 2012/03/25
所有 読了:  2012年05月30日
・「教材」に載っているものを別にすれば、本格的な文学作品の中で(探偵小説やら宇宙冒険物語などはさんざん読んでいたが)初めて読んだ記憶のあるのはトルストイの「戦争と平和」と「復活」だったようだ(中学1年の頃)。「戦争と平和」は、冒頭の長ったらしい宮廷会話にうんざりして面白そうな場面だけを拾い読みして、次第に読む範囲を広げていった。「復活」には階級社会の不条理を描いたとの印象だけが残っている。
・岩波文庫版の本書は1984年改版だから、やや三十年ぶりの再読になる。その時の記録はない。それから再びやや三十年して手に取ってみた。尤も、この三十年は単なる偶然だ。
・売春宿での商人スメリコーフ毒殺事件を巡る裁判で、陪審員に指名されたネフリュードフは、被告人席にかつて自分が誘惑したカチューシャ(マースロワ)を見出し、「自分と気づかれるのではないか」と愕然とする。
・長々と続く裁判の茶番ぶり;検事補「ひとり遺伝から犯罪を帰納しうるばかりではなく、犯罪から遺伝を帰納しうる」云々
・陪審員の審議、長々と続く審議にうんざりして、一刻も早く結論を出して終わりにしたいという気分に覆われ、最後はまるで丁半勝負同様(ラブレーの風刺小説をあげて)に結論をだした。マースロフについては「略奪の意志なく」「殺害の意志なく」何の目的もないまま殺人を犯したことにされてしまい、裁判長はその不条理を充分に承知しつつ、「殺人」に対して身分権を剥奪し余年の徒刑と決定される。一方、陪審員は、当然、情状酌量されるものと思い込んでいたので、ことの意外さに一驚する。
・コトの結果にいたたまれず、ネフリュードフは過去の懸念を捨てて弁護士に相談し、上告手続きを取る。
・ネフリュードフの一方的な懺悔のマースロフとの信条のすれ違い。ネフリュードフの懺悔の思いは「自己満足」から発するものかどうか?
・第二編は、広大な領地を平均地代よりはるかに安い地代で「百姓」に貸付、彼らを農奴的身分から解放する試みから始まる。百姓の暮らしぶり。
レパントの海戦 (新潮文庫)
塩野 七生 / 新潮社 (1991-06-28) / 562円175 users
タグ 歴史 文学 カテゴリ:本・雑誌 本・雑誌 / 文芸作品 更新日:2009年12月26日 17時14分03秒 2009/12/26
購入:   500円 所有
読了:  2009年12月24日
ルイスの「アジア海域におけるオスマン帝国艦隊の敗北と崩壊に比べると大して重要ではなかった。まもなくオスマン帝国は地中海で海軍力を復活させ」(『イスラーム世界の二千年』)の指摘は、レパント海戦についての西洋世界の評価或いは僕の従来の認識とはずいぶん違った印象を受ける。故に「海戦」そのものを復習するため再読。「小説」とはいえ、むかし読んだ印象では史料に忠実な小説仕立ての海戦史と云うべし。なお『世界歴史事典』(9-453.p)では「この海戦はスペイン黄金時代Siglo de Oro を表象する一戦であり」と指摘。
・外交官のいないトルコでは、重要任務でもしばしば、必要から数カ国語をあやつれる非支配民族のギリシャ人を使う。..2月27日、このギリシャ人は元首官邸内(ベネチア)の元老院議場で、スルタンの親書を読み上げ、それへの回答を求めた。親書は実に高圧的な調子で終始し、キプロス島の”返還”を要求した。55-56.p
・ベネチア大使バルバロは、1570年5月から大使館内に監禁された。しかし外部との連絡は継続された。当時西欧諸国の中で、トルコとの間に定期的な郵便制度を持っていた国はベネチアだけで、その業務を担当する部門はベネチア大使館にあったのである。コンスタンチノープルでいまだ経済活動だけは続けていたベネチア系の商人たちは、本国を始め、ベネチアの他の商業基地や全ヨーロッパの主要都市に散らばる支店にむけて、取引上の通信を送る必要が常にあった。100.p
・対トルコの連合艦隊の実質的な主要国はベネチアとスペインだけだが、両国の関係は敵対的とも言えた。しかしトルコの脅威を跳ね返すには互いに相手を必要とし、法王を仲立ちに辛うじて同盟した。106-111.p参照
・連合艦隊の規模は軍船二百隻、戦闘員五萬。総経費の分担はスペイン3/6、ベネチア2/6、法王庁1/6と決められた。
・戦略目標、ベネチアの真意はキプロス救援、スペインの目標は北アフリカ攻略、法王はイスラム教徒との戦い。ベネチアは「キプロス救援」を明記したかったが、実際には地中海の東西に関わらず敵のいるところに出向き対戦する、と決まった。113.p
・無敵と思われて来たトルコ軍が、無敵でないことを実証した.それも、1453年のコンスタンチノープル陥落から始まった、トルコの攻勢に次ぐ攻勢の前に、全力を投ずる抵抗となるとほとんど一度としてなかったキリスト教勢が、実に118年後にして初めて獲得した、ほんものの勝利だった。203.p(この「勝利」の意義について、解説で高坂正堯はJ・E・C・フラーの言葉を引用して、コンスタンチノープルの陥落以後続いてきた無敵のトルコという神話を打ち破ったことにおいて、「その精神的重要性は圧倒的」なものであったとした。「トルコが自らの不敗に疑いを抱いたことが地中海世界の支配の喪失を生み、それが次の世紀には陸上の支配の動揺をもたらした」269.p)
ニーナ・B事件 (中公文庫)
J・M・ジンメル / 中央公論社 (1986-08) / 545円3 users
タグ 文学 カテゴリ:本・雑誌 本・雑誌 / 文芸作品 更新日:2009年10月22日 06時57分22秒 2009/10/22
所有 読了:  2009年10月22日
・紹介には「第二次大戦後の西ドイツ。混乱期からようやく経済復興が軌道に乗り始めた時期に、瞬く間に巨大貿易会社を築き上げたユリウス・ブルンマー。しかし、彼の成功の影には人知れぬ陰謀と犯罪の数々が...。」とあるが、陰謀も犯罪も社会的背景から浮いており、まさに下線部の「時代」が描かれていない。半分程度を読んだ時点で、すっかり興を失う。
チャイルド44 上巻 (新潮文庫)
トム・ロブ スミス / 新潮社 (2008-08-28) / 767円440 users
タグ 文学 カテゴリ:本・雑誌 本・雑誌 / 文芸作品 更新日:2009年07月11日 10時07分26秒 2009/07/11
所有 読了:  2009年07月10日
・息子の書棚の本。最初の30頁余は、飢餓に見舞われる1933年のウクライナのチェルヴォイ村が舞台。「クラーク」の掃討政策と強制的な集団化政策によって、農業の基幹的担い手が失われ、農村は疲弊し、深刻な飢饉に見舞われ、豊かな穀倉地帯だったウクライナが激しい国家的収奪の対象になったことは「知識」としては知っていた。しかし、この小説を読むまで、この時代にウクライナに生きた「農民」の惨状を具体的に想像して見たことは一度もなかった。この酷薄な物語は、どの程度事実を反映しているのか、調べよ!!
・「歴史」を、そこに生きた人々の現実的生活を通して理解しようとする姿勢に乏しかったことを痛切に思い知る。尤も、この数十頁が物語全体の展開とどのように関係するのかは、いまのところ全く予測が付かない。
○国家保安省の有能な職員レオは、単なる「濡れ衣」と知りながら獣医ブロツキーをスパイとして逮捕する。ところが同僚ワシーリーの姦策で(と、レオは信じていた)ブロツキーの尋問書にはレオの妻の名前が「協力者」として埋め込まれ、自ら妻のスパイ容疑の証拠固めのために自宅を捜索する羽目に立たされた。
ルビヤンカボリシェヴィキの秘密保安部隊に乗っ取られるまでは、ただの保険会社のオフィスビルだった。それでも、造りそのものが人の心を動揺させるこの建物が無作為に選ばれたとは、レオには思えなかった。高層建築ではない。といって、低層建築でもない。幅が広いわけでもない。奇妙にどっちつかずなのだ。正面玄関は用心深さの権化のような雰囲気をかもして、ぎゅっと押し込まれたような窓が横に並び、それが何列にも上に積み重なり、そのてっぺんでは抜け目ない隻眼のような時計が市を睥睨している。更に目には見えない境界線が建物の周りを取り囲み、通行人はみな中に引きずり込まれるのを恐れるかのように、その境界線をよけて通る。その一線を越える者はそこの職員か、有罪宣告を受けた者か、そのどちらかだ。この建物の中で無罪が言い渡される望みはない。この建物の中には有罪に向かう組み立てラインしかない。129.p
○何気ない細部が、全体のプロットの中に上手くはめ込まれ、語りに真実味を加え、驚くほど良く書かれている。まるで、その時代(50年代)を経験したことがあるのではないかと錯覚するほどと言っても過言ではない。
建前国家の人民警察子供たちはみな学校で、殺人も窃盗もレイプもすべて資本主義社会の病気だと教えられる。だから、民警の役割もそれに準じてランク付けされている。人はものを盗む必要もなければ、暴力的になる必要もない。なぜならみな平等なのだから。だから共産主義社会では警察は理論上必要ないのだ。人民警察が内務省の下部の一分課にすぎず、職員の給料も安ければ、人々の尊敬を集める仕事でもないのはそのためだ。実際、人民警察の大半は小中学校を卒業できなかった者、コルホーズを追い出された農業労働者、退役軍人、ウォッカのボトルを半分空けて決断した者たちで占められていた。318.p
国家の予防策この言葉でどんな死も正当化される。ドイツ軍の兵士にパンを見つけるチャンスを与えるより、自国民を殺したほうがより正しい選択と言うわけだ。それについて良心の呵責もなければ謝罪もない。どんな疑惑も許されない。そういう死に異議を唱えることは即、反逆罪となる。381.p

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