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カテゴリ 読書 購入 所有 お気に入り 1 - 25件目 / 25件
タグ 歴史 政治 カテゴリ:本・雑誌 本・雑誌 / 古書 更新日:2012年06月09日 16時12分17秒 2012/06/09
購入:  2009年10月13日 870円 所有
読了:  2012年06月09日
◆上巻
・スターリンは増殖性の官僚機構を創設した(絶え間のない粛清による組織的破壊と絶えざる補充、新たな昇進の可能性)、58
・(粛清の)政治的結果は、あらゆるレベルで幹部のコンスタントな更新を可能にすること、従って恒久的に上方への移動性を確保することとなった。党自体が、このような移動性の例証となった。1933年から39年にかけて、約5百万人の党員が粛清された、党内での地位が上がるほど、粛清は血なまぐさいものになった。..粛清はスターリンが全面的、定期的にエリート層を更新し、彼に対して忠実で、その権力概念に信服する新エリート群を高い地位にすえることを可能にした。その意味で、粛清は、スターリン政治体制の中心的要素だったといえる。59
・身分の不安定さ、あらゆる水準での、あらゆる社会集団に関する免責性の不在は(レーニンは「党」を抑圧機構の権力行使の対象外に置いたが、スターリンは「党にたいする免責特権を廃止した。抑圧機構そのものも対象とされた。ヤゴーダ、エジョフの粛清)、スターリンの政治システムについて二つの結論を示唆する。永続性の欠如、ルール(政治的論理)の不在。61-62
・スターリン後の体制の暗黙の了解;新たな暴君の登場の阻止、集団的権力の確立。同時に権力問題の社会的介入の阻止、65
・フルシチョフは、ソビエト体制を変えようとする意志を持っていた。しかし、彼は何よりも体制内の人だった。権力が党に属するもので、社会はそこから除外されるべきだという、この体制の核心的理念を彼も完全に信奉していた。彼が望んだのは権力を合理化して、社会に受け入れらるものとし、権力と社会との間の関係を信頼と非暴力という新たな基盤の上に立脚させることだった。79
・フルシチョフは、政治、文化、経済、外交など、あらゆる分野で開放政策を実行したが(党幹部会の抵抗を排除しながら)、彼の決定に見られる首尾一貫性の欠如が、イニシアチブを行き詰まりに陥れた原因である。97
・大粛清期、1934年の大会で選出された中央委員の約70%(139人中98人)、更に大会代議員の半分以上(1960人中1108人)が肉体的に抹殺された。106
・中央委員会で最もよく代表されているのは、党機構(全体の40%)と国家機構(1976年で31%、71年には30%、66年は28%)である。これら序列体系は、約70%の選出委員を占め、党の最高機関をつねに支配してきた。これに次ぐのが軍、外務官僚、警察である。
・労働者、農民の代表率は、中央委員全体の4.5%だが、投票権を持つ正委員のポストについては、わずか3.5%である。一方、党員の社会的構成では、労働者が41.6%、農民は13.9%を占めている。但し、最高会議の場合、労働者代表18%、農民代表17%に対して、党官僚は16%、政府官僚は14%に過ぎなかった。111-12
農山漁村文化協会 (1979-08) / 3,675円1 users
タグ 農業 歴史 社会 農政 カテゴリ:本・雑誌 本・雑誌 / 古書 更新日:2012年03月24日 22時21分03秒 2012/03/24
所有 読了:  2012年03月24日
・【国史大辞典】11-996.pに江戸時代前期の農書。著者は不明だが三河地方の平坦部に住む武士か、武士の系譜を引く上層農民で、聞き取りと体験を下にした記述で、中国農書や本草学の影響は殆ど見られない。小農自立の進展、金肥導入による商品作物生産に傾斜する三河地方で伝統的な自給農業での生産増強を念頭に小農の技術的体系化を説いた」と紹介。
タグ 辞典類 伝記・評伝 カテゴリ:本・雑誌 本・雑誌 / 古書 更新日:2012年03月09日 21時22分38秒 2012/03/09
所有 読了:  2012年03月09日
・【日本語大シソーラス―類語検索大辞典】に「参照文献一覧」が掲載されている。古いものでは明治40年に発刊された【詞藻類纂】、明治37年発刊の【言海】、また【岩波古語辞典】や諸橋轍次編纂の【大漢和辞典】【中国古典名言辞典】も掲載されている。ところが、この種の類語辞典ないしシソーラスの編纂には絶対欠かせない必読文献と思われる【広文庫】と【古事類苑】が載ってないのがちょっとした瑕瑾かな。
・【古事類苑】の方は、Wikiにも「明治政府により編纂が始められた類書(一種の百科事典)である。明治29~大正3年(1896~1914)に刊行された。古代から慶応3年(1867)までの様々な文献から引用した例証を分野別に編纂しており、日本史研究の基礎資料とされている」と紹介されており、吉川弘文館から発行され、比較的能く知られている。
・一方、大正5年に発刊された【広文庫】のほうは、昭和52年に名著普及会から再刊されるまでは、【古事類苑】に勝るとも劣らぬ内容にもかかわらず、殆ど忘れられた存在だった。物集高見・高量親子が独力で編纂した国語辞書と百科事典を兼ねたような内容。例えば「あかがね(銅)」という項目を立て、「銅」に関する主要な記述を古典文献の中から網羅的に編集するという内容。従って同書の「銅」を見れば、「銅」に関する我が国の主要文献は網羅的に読むことができると云っても決して過言ではない内容。
・僕が、図書館で同書に始めて接したのは三十年以上前になるから、再刊本が出版されて間もない頃だと思う。偶々、手にして一読、その圧倒的な魅力に惹き付けられてしまった。岩手に越して以来、接する機会も失われ、最近はほとんど利用しないが、【日本語大シソーラス―類語検索大辞典】をあちこち眺めているうちに、再び【広文庫】の魅力を思い出し、同書の発刊記念に際して名著普及会の編纂した本書を読んでみた。改めて【広文庫】の魅力を再認識した。
筑摩書房 (1965) / - 1 users
タグ 哲学/思想 カテゴリ:本・雑誌 本・雑誌 / 古書 更新日:2012年02月07日 09時47分07秒 2012/02/07
読了:  2012年02月06日
・難しい云々とは云うものの、分からんね!!
・「真理」云々しているが、「真理一般」、この世の真理とか、生きる上での真理とか、そもそも、こういう「真理」の使い方が皆目わからない。
・僕の理解では、一般論としての「真理」ということであれば、唯、「生きてある」=それだけだ。
⇒この場合、「真理」というは、現代風に云えば科学的手法で分析する対象を宗教的ないし哲学的方法で探求したと考えれば良いか?自然、または様々な自然現象を探求する科学的方法論が確立される遥か以前の
白い道〈第1部〉―法然・親鸞とその時代 しかも無間の業に生きる (1982年)
読了:  2012年01月26日
・吉川英治「親鸞」を読んで後、法然に関心を持つ。
・「水田耕作が実は差別の元凶になった」118p
・法然の思想、230p
・加持祈祷と合理的施術、252p
筑摩書房 (1969) / 626円2 users
タグ 歴史 政治 カテゴリ:本・雑誌 本・雑誌 / 古書 更新日:2012年01月20日 06時30分18秒 2012/01/20
読了:  2012年01月20日
◆松前重義「二等兵記」所収、他には【二等兵記】の題名で1950、68年に出版されている。また東海大学出版会から出た【松前重義著作集】第三巻にも収録されている。
・36-47pコピー作成、ポイントは日本の生産力実態を調査研究するグループを立ち上げ、全国の各工場を廻って「生産力に関する企画院の発表はまったくでたらめである」との結論に達した。そこで東条内閣打倒運動に参画し、近衛、高松宮ほか海軍軍令部等々に「政府の欺瞞政策」を説明した云々、というもの。
筆者は、S19/7/18、二等兵として召集される。当時、45歳、逓信省公務局長&政府の電波技術委員会副委員長の職にあった。筆者の指摘する通り、東条内閣打倒運動に対する明らかな報復人事であることは疑いない。とはいえ、陸海軍がお互いにその「戦力実態」について秘密にしていたような状況のもとで、生産力実態の「全国調査」ようなことが出来たのかどうか、また高松宮を始め海軍幹部などがこれらの「数字」をどの程度切実な内容として理解したのか、などについて疑問に感じる。
みすず書房 (1973) / - 5 users
タグ 文学 政治思想 歴史 カテゴリ:本・雑誌 本・雑誌 / 古書 更新日:2012年01月15日 16時19分56秒 2012/01/15
読了:  2012年01月16日
・最初に読んだのがいつだったか記憶にないが、内容もまたカルヴァンの評伝だったという以外はスッカリ忘れてしまった、ただカルヴァンに対する見方をスッカリ改めた、というよりもルネサンスと共に人間解放への近代的燭光の第一歩であるかに漠然と考えていた”思い込み”をスッカリ改めるキッカケになったことだけは覚えている。
・人間の連帯という考えに酔いしれた民衆は自ら進んで隷属の中に我が身を投げ込んでいったし、彼らが鞭打たれているその鞭さえも賛美した。13p
・一個の教義が国家機構とそのあらゆる弾圧手段を手中に収めるやいなや...19p
・4-23p、コピー(序章)
対立物への転換、「カルヴァンはただ誰でも知っている宗教改革本来の主張を繰り返しただけのように思われる。しかし本当は、宗教改革本来の主張を乗り越えて大きく一歩を踏み出したのであり、そればかりか宗教改革本来の思想から完全に遠ざかってしまったのである。宗教改革はもともと魂と宗教の自由運動として始まったもので、福音を何の制約もなく自由にすべての人々の手の中に置くことを目的とし、キリスト教を形成するのはローマ教皇や宗教会議ではなく、個人の確信でなければならないとしたのである。ところがカルヴァンは、(この自由を)あらゆる形の他の精神的自由と一緒に人々から奪い去って顧みなかった」56p⇒国家の死滅を謳ったソヴィエトが、あらゆる国家組織の中で、最も完璧で・抑圧的な国家組織を産み落としたのにそっくり同じだ。その根底にあるのは一方は「神の意志」の伝達者ないし体現者、他方は「科学的真理」と「プロレタリアートの階級的利益」の前衛という考え方
・60-65p、カルヴァンの肖像
・カルヴァンの座右の銘、「絶望の深い淵から、新たな力をもって抜け出す」64p
・バルザックからの引用(どこからの引用か載ってないし、僕は初見のような気がする、「カトリーヌ・ド・メディシス」か??)、「荒れ狂うカルヴァンの宗教的不寛容は、ロベスピエールの政治的不寛容よりも、精神的にはるかに緻密で残忍なものだ。もしカルヴァンがジュネーヴよりももっと広い活動範囲を与えられていたならば、彼はあの政治的平等の怖ろしい使徒よりもはるかに沢山の血を流していたことだろう」83p
・「悪魔」(反キリストと言い換えても良い)というキーワードが、当時の人々に与えた恐怖心
高見 順 / 勁草書房 (1973) / - 1 users
タグ 文学 カテゴリ:本・雑誌 本・雑誌 / 古書 更新日:2012年01月12日 08時09分49秒 2012/01/12
読了:  2012年01月12日
・何かの本に挟まっていた岩波の広告、「これは厳しい時代を真摯に生きた一人のインテリゲンチャの魂の記録であり、小説・昭和精神史である」との紹介文を見て読んでみたくなった。
・「解説」によると昭和34-38年に雑誌『世界』に連載とある。安保闘争最中の一種回顧的な小説ということになる。全体の感じとしては、【激流】とは言うものの、激流そのものを描いていると言うより、激流の表面に浮かび、その奔流に押し流される塵芥を描いているに過ぎない印象を受ける。
・入隊して間もなく、何も知らされないままに突然、226事件の当事者にされてしまった一兵士(主人公進一の弟・正ニ)の立場から見た事件の内側の部分はちょっと面白い。とはいえ「小説・昭和精神史」というには浅薄だが、それは「厳しい時代を真摯に生きた一人のインテリゲンチャの魂」の独りよがりの生硬さの反映とも言える。
溪内 謙 / 岩波書店 (1970-11-05) / 3円3 users
タグ 歴史 経済 社会 政治 カテゴリ:本・雑誌 本・雑誌 / 古書 更新日:2010年10月18日 12時24分40秒 2010/10/18
所有 読了:  2010年10月18日
・再読、1926~29年の農村の政治的展開の分析。
・27年末からの穀物調達危機を通して、28年1月以降非常措置が実施された(「非常措置」の具体的分析・実施過程の状況は、391.p以降)。非常措置の実施を通して、党組織及び国家組織の組織原則は抜本的に侵犯され、また党と国家との機能上の区分は事実上消滅する。当初、異例の措置として実施された憲法的組織原則の侵犯は、非常措置そのものが常態化していく過程で、ソヴィエト国家と党との新しい組織原則、スターリン政治体制の構造的原理と化していくのである。361.p
・ソヴィエト史における重要な(政策的)転換は、これまですべて穀物問題と密接に結びついていた(戦時共産主義の食料徴発制、ネップの食糧税、24年秋の新政策etc)。穀物問題は経済政策的問題にとどまらず、優れて政治的な問題であった(都市の党であり、農村に社会的支柱を欠いている。農民を体制側に如何に引き寄せるか)。穀物問題の経済的側面と政治的側面は二律背反的に現れてきた。364.p
・(穀物調達危機の性質めぐる)ブハーリン派とスターリン派の分岐は、28年前半には存在したが、表面化せず、外見的にはブハーリン的観点で統一されていた。7月の党中央委員会総会で、初めてスターリンとブハーリンの先鋭な対立が伝えられ(あるいは表面化し)、11月の党中央委員会総会以降は、危機の原因についてのスターリン的観点(もっぱら政治的に捉える)が支配的になる。368.p...ルイコフが原因を「経済的」側面に限定したのに対して、スターリンは、クラーク、調達機関、党、貧農、農村の階級闘争など政治の次元に焦点を収斂させた。374.p
穀物調達危機の深刻化に伴い、調達の自発的・経済的手段に代わって、強制的・権力的手段が「非常措置」として導入された。最初は、一時的・例外的「措置」とみなされたものが、穀物調達危機の常態化に伴って常態化し、やがて原則として定着した。従って、この時期(27-28年)の穀物調達危機をめぐる「非常措置」は、スターリン政治体制(むき出しの暴力的措置を根幹とする権力支配)への決定的な転機とみなすべきか。
・(28年1月以降)都市と農村の結合の基本形態として、これまで維持されてきた原則、経済的には市場関係を媒介にする原則、政治的には農民の大多数に権力的強制の適用を行わず、説得と合意の調達とに基づいて農民との協力関係を確立しようとする原則の否定、420.p
・農村からの「余剰貨幣」の引き揚げ措置、債権の発行&割当、自己課税、租税その他の農民の支払金の徴収。本来的には、工業化のための資本蓄積の必要という観点から発想されていた(いわゆる「社会主義的原蓄」)が、調達危機が深化するのに伴って、当面の危機打開の方策に結び付けられ、それと共に農民の自発性尊重の原則は軽視され、強制力の行使もやむを得ないという観点が優位を占めるに至った。421.p
・自己課税、伝統的な農民の共同体における自治の物質的基礎を確保する手段として古くから発達していた制度で、各農家が村落の管理のための費用、労役を分担するもので、貨幣、現物及び労働の三種類の分担方式があった。この課税を拘束したのは、国家権力ではなく、共同体の伝統的な力であった。..当初は維持されたが、..1924年になって、国家財政の体系化、統一化の過程が農村まで下降していくのに伴い、国家権力との統一性に矛盾する制度として批判された。428.p..1927年8月「住民の自己課税について」の全連邦的立法、432.p..(28年の自己課税カンパニアと共に、自治的・自己管理的性格は否定され、国家財政の一部に組み入れられ、権力的・命令的・強制的・懲罰的な徴発に変わっていく。443-455.p参照)
・土地政策に関する階級的方針、(穀物)調達カンパニアに関連して提起された土地政策に関する階級的方針とは、具体的には、主にクラークの土地利用の制限の強化とクラークの土地余剰の没収(455.p)、地方の活動家にとってクラークとは誰であるかの基準は明確でない場合が多く、たとえ基準が明確にされたとしても、商品穀物の主要な保有者が中農である以上、調達目標の早急な達成という目的からすれば、適応をクラークに限定することは困難であった(458.p)。
・非常措置の核心は、投機抑圧を規定した刑法107条を、穀物調達のために、穀物を隠匿または投機したとみられる農民に広く適用したこと(457.p)、ウクライナでは穀物摘発のための家宅捜索、農民の逮捕、没収の措置が広く適用された。これに併行して、穀物を隠匿または投機した者に対する効率の自己課税その他の賦課、多額の債権の割当、土地の没収などが行われた。このような措置は27年末までは、スターリンを含めた党主流派によって戦時共産主義政策への復活として、左派に対する攻撃の口実に利用され、非難されていた(458.p)。
・非常措置の性格、「行き過ぎ」「臨時的・一時的」をめぐって、「28年以降の党内闘争の重大な争点」になる。463.p
・4月総会の決定は「穀物調達における困難の解消に比例して」非常措置がなくなる見通しを述べたが、4月以降党の予想に反して穀物調達は一層激化した形で再現し、農民の備荒用の貯蔵穀物までも調達の対象とされるにいたり、そのために非常措置が反覆され、行政上の専断行為が行われ、革命的適法性が侵犯され、農戸の戸別巡視、不法な家宅捜査などが行われ、これが国の政治情勢を悪化させ、労働者と農民の結合が危険にさらされるに至った。466.p
28年1-3月の調達カンパニアの中間的、過渡的性格:4月総会の決定の一節(第15回大会のスローガン「クラーク層に対する攻勢をさらに発展させよ」は、大社会主義工業と小農経営との結合の唯一の正しい形態であるところの「新経済政策」を基礎としてのみ、またプロレタリア国家の革命的適法性の厳格な実行に基づいてのみ、実現される)に表現されている。504.p、◆参考:28年1月の調達実績(491.p)、2月の調達実績(495-496.p)
農村における階級関係の実相:1929年末の集団化の急激な展開とそこに至るまでの発展とを農村における階級分化の自然発生的深化もしくは農業生産力と農業生産関係の矛盾の発現として捉えることは、事実を正しく認識するための接近とはなりえない。政治過程に浮上する農村の政治関係は、貧農間の活動に典型的な例を見るように、農村外からの階級的な組織化あるいは抑圧というすぐれて政治的な働きかけに常に関わっていたのであって、上からの政治的な働きかけを別として独立した階級関係の実在を客観的に確認することはほとんど不可能、539p(やや迂遠な表現を取っているが、要するに、クラーク、中農、貧農という階級的区分は農村の社会関係の実相を反映するものというより、政治的要請(ないし配慮)から生じた恣意的分類だ、ということではないか。恣意的性格については、第四章の2、「クラーク」598-626.pで具体的に分析されている。
農村の社会主義化:第15回党大会は「農村の社会主義化」を基本的任務として掲げた。その実際の過程は、「大局的に見て、貧農、バトラーク間の活動の本来的目的、すなわち、農村内部における農業の社会主義化のための主体的勢力を形成し、これを中核として農民の大多数を結集して、彼らの合意と支持を得て漸進的集団化を実現するという目的は、活動が先鋭な危機を打開するための諸方策に連結されることによって後景に退き、さらにこれらの方策実現のための手段、方法がこの活動に浸透することによって、この活動に本来的に含意されていた下からの自発性の契機は、上からの行政的方法、強制にとって変わられいったのであった。545.p
伝統的な農村共同体と村ソヴィエト、ストルイピン改革後、農村共同体は急速に崩壊し、10月革命までに農民経営の半ばが共同体を離れていた。しかし革命後、急速に復活し、農村における支配的な土地関係、社会関係になった。復活の要因として(取り敢えず)考えられるのは、エス・エルの綱領に基づく土地改革実施、共同体的土地再配分、戦時共産主義下の商品流通の制限、革命前の共同体的関係解体の不完全性、ロシア農民のオプシチナ的集団主義の精神、639.p
・(伝統的な農村共同体が存在する。それに対して、革命は階級的・自治的な農民組織を結成し、取り敢えずは伝統的農村共同体を破壊しようとまでは意図しないまでも、それに代わる階級的自治組織を結成しようとした。実質的に成功しなかったことは)第15回党大会以降村ソヴィエトの指導制の強化のため、その物質的基礎の強化、特に村ソヴィエトの独自予算の確立が叫ばれたが、1926-27年に、ロシア共和国の5.7万余の村ソヴィエトのうち独自予算を持つのは3%に過ぎなかった。647.p


◆年表
1927/08/24、全連邦的立法「住民の自己課税について」、432.p
1927/12/02-12/19、第15回党大会、政治報告(スターリン)、五カ年計画作成のための指令(ルイコフ)、コミンテルンのソ連代表団の報告(ブハーリン)。穀物調達危機に関してはルイコフ&ミコヤンが触れる。356.p
1928.02/13、政治局指令、494.p
1928/03/22、全ウクライナ中央執行委員会「不法に占拠された土地余剰の摘発と没収のための措置について」決議を採択、456.p
1928/03/24&6/21、全露中央執行委員会幹部会付属の土地係争最高統制特別参与会総会の決定、クラークの土地利用の制限強化、455.p
1928/04、党中央委員会・中央統制委員会合同総会、466.p
1928/12/15、土地立法の成立、678.p
タグ 歴史 カテゴリ:本・雑誌 本・雑誌 / 古書 更新日:2010年03月31日 12時23分32秒 2010/03/31
部分的核実験停止協定によって、戦後の冷戦構造に一定の終止符が打たれるまでの過程を見事に描写している。筆者は、善と悪との対決という見解を退け、冷戦の本質を勢力均衡を求める米ソ両国の戦いとして把握している。したがってある種の均衡が達成されれば対決の性格が変わることは、勢力均衡をめぐる戦いの歴史であったヨーロッパの経験が明らかにしている。(90/01/04読了、過去の日記から)
現代物理学における因果性と偶然性 (1969年) (科学技術選書)
D.ボーム / 東京図書 (1969) / - 3 users
タグ 科学 カテゴリ:本・雑誌 本・雑誌 / 古書 更新日:2010年03月26日 17時51分26秒 2010/03/26
購入:   714円 所有
読中: 
◆第一章、自然法則における因果性と偶然性
・必然的因果関係は、更に幅広い関連事象から生じる新たな非必然的事象に影響される。従って実際には、非必然的自称は決して排除出来るものではない。むしろ、必然的因果関係と偶然的事象は、あらゆる過程の二つの側面を表現するものと考えられる。だから両側面の内の一方だけでは、常に、無制限に適用出来ない一つの近似であって、結局は他の側面を考慮に入れて、補正、或いは補足されねばならないものである。48.p
◆第二章、古典物理学における因果性と偶然性
・機械論は、一つの理論に固有なものではなく、その理論に対する一つの哲学的姿勢である。従って、ニュートン力学が機械論的であるというのは無意味であって、特定の科学者がニュートン力学に対して機械論的な姿勢を取ったことに意味がある。
・最初の機械論の形式は、デモクリトスとレウキッポスの原子論的哲学であり、宇宙のあらゆるものは、空間内の運動の結果に集約されると過程された。ラプラスの決定論の基礎にある思想は本質的には、これと同一であるが、それに加えて、これらの原子の運動は、ニュートンの法則に支配されているものと仮定されたのである。60.p(科学の発展とは別に、機械論的決定論は新たな科学的形式の粉飾を伴って、絶えず再生産される可能性がある点に注目せよ。
機械論的自然観は、究極的には、科学の進歩に重大な拘束を課したのであるが、その当時においては、中世を通じて普及していたアリストテレスのスコラ哲学から前進するための巨大な一歩であった。スコラ哲学においては、あらゆる事物及びその様々な性質や質はすべて、他のものと分離され、完全に区別されるものと考えられていたからである。61.p
・一つの物体系の特性的な振舞いを決める多くの基本的性質は、物体と同様、場にも依存していることは確かである。このようにして、物質の概念は、事実上拡張され、場は、物体系のある種の顕現が、広範囲に空間に充填されたものであると考えて、場の概念は物質の概念に含まれるに至ったのである.69.p
・場の理論が、近代物理学の一部を構成するものであると認められるようになると、多くの物理学者は、その本質においては機械論的な解釈を、場の理論に与えるようになった。70.p
・気体運動論は、自然法則の質的に新しい様相が現れた最初のものである。この新しい様相とは、原子段階で起こっている複雑で不規則な運動の詳細には殆ど無関係に、巨視的段階では、大規模で、総合的な統計的規則性が現れ得るということである。75.p
カール・R.ポパー / 未来社 (1980-03) / 4円2 users
タグ 政治思想 政治 社会 カテゴリ:本・雑誌 本・雑誌 / 古書 更新日:2010年02月10日 08時17分02秒 2010/02/10
ウィッシュ ウィッシュ 読了:  2010年02月16日
約三十年前に出版されたこの本を採録したのは、「ソロスは警告する」の中で、雷に打たれたような啓示を受けたと書いているからだ。
同書で、ポパーは「ナチス思想も共産主義も”究極の真理を獲得した”と主張する点ではそっくりだ」と論じている。だが、究極の真理は決して人には知りえない存在である以上、ナチズムも共産主義も現実を歪んだ形で解釈しているはずだそして、そのような解釈を社会に適用するならば、どうしても暴力的な強制に頼らざるをえない。(「ソロスは警告する」から、61.p)
カール・ポパーは、1970年代に「科学的発見の論理」を読んだだけで、詳しくは知らない。トマス・クーンが「科学革命の構造」で提起したパラダイム・シフトをめぐって論争をしていた記憶がある。ともに印象に残る人で、いつかはきちんと読んでみたい気持ちはあったが機会がなかった。こんどの農閑期にでも。
◆さいたま市図書館、10/02/08(一応通読するが、再読候補の意味でウィッシュに入れて置く
・本書は政治哲学及び歴史哲学への批判的序説であり、また幾つかの社会改造の原則の吟味でもある。(はしがき)
・本書を書こうという最終決定は1938年3月、私がオーストリア侵入のニュースを受け取った日になされた。..本書の大半が戦争の成り行きが不確定な重大な時期に書かれたという事実は、今日ではその批判の一分が、私が望ましいと思うよりも情緒的で厳しい調子であるように思える理由を説明する助けになるかも知れない。..マルクス主義をかなり詳しく扱ったのは、それが主要な問題になるだろうという予感のためであった。(改訂版はしがき)
歴史信仰、人類の未来の運命について、社会科学は「預言者の無責任な答以上のものを与えられるのか」、予測すること、あるいはむしろ我々の日常的予測を改良すること、それらをより確実な土台の上に据えること、が科学一般の任務であるとされ、特殊的に言えば、長期的歴史予言を我々に授けることが社会諸科学の任務だとされる。彼らはまた、自分たちが歴史的事件の成り行きの予言を可能にする歴史法則を発見したとも信じている。この種の主張を掲げる社会哲学を歴史信仰という名のもとに一括した。(序文から)
タグ 歴史 カテゴリ:本・雑誌 本・雑誌 / 古書 更新日:2010年02月01日 06時18分46秒 2010/02/01
購入:  2009年10月10日 2円 所有
読中: 
・19の文明の親子関係及び時間的配置の図表、7.p
・創造力を失った支配的少数者は、明らかに静的状態に陥る。というのは、成長期の文明の創造的少数者が、崩壊期の文明の支配的少数者に退化するということは、その文明が動的活動期から静止状態に逆戻りすることを意味する。プロレタリアートの分離は、この静止状態に対する動的反応である。こうした見地に立つと、プロレタリアートの支配的少数者からの分離において、原始から文明社会を生み出す突然変異の場合と同じく、社会の静止状態から動的な活動期への移行を通じて、新しい文明が発生することがわかる。21
・文明発生の性質、それは全宇宙を貫いている律動的脈動の特殊な鼓動である。明らかに、これはいかにして文明が興るかについて、我々の理解力が到達できる限界である。34(サマヴィル縮約判、100頁の要約参照
近代西欧の人種的感情のプロテスタント的背景、海外においてヨーロッパ人種以外の人々の間に植民したヨーロッパ起源のバイブル・クリスチャンは自分たちをヤハウェの神慮に従うイスラエルの民であり、神の約束した土地を占領することによって神の業を行うものであると信じ、それと同時に、彼らの進路を阻む非ヨーロッパ人を、神が「殺せ!服従させろ!」といって神の選民の手に渡したカナン人と同一視したことは不可避であった。44(サマヴィル縮刷版では、文明の発生を白人種の優越性に帰着させる近代西欧の人種的偏見を簡潔に批判している。しかし本当に面白いのは、38-102頁に詳述している人種的偏見に基づく悪行の数々である。
・西欧文明の人種感情は、プロテスタント教義が旧約聖書から吸収した精神ニよって呼び起こされたもので、西欧文明の初期の時代には全く見られなかったし、また今日でも西欧文明の一部地域には見られない。/中世の西欧文明が、人種感情の偏見に囚われていなかったことは、未だに中世の面影を残していた西欧文明の人々によって証明される。例えばスペイン人、ポルトガル人及びアメリカに新しい西欧社会を作ったスペイン人、ポルトガル人の植民地の子孫の間には、人種的偏見はないのである。(彼らは、人類を白色人種と有色人種には分けないで、キリスト教徒と異教徒とに分けた)、63.p
自然の挑戦に対する応戦(気候の変化=乾燥化)、氷河時代が終わった後、アフラシア地域は乾燥化の方向に向かう大きな自然条件の変化を経験し始めた。それと同時に、二つ、もしくはそれ以上の文明が興った。チャイルドによると、「今やわれわれは一つの大きな革命の瀬戸際にいるのであって、家畜の所有と穀類の耕作によって意のままに食糧を補給し得る人間に、やがて出会うことになろう。この革命を、北方の氷河が融けて、そのためにヨーロッパを覆っていた北極の高気圧が後退し、大西洋の暴風雨が、南地中海地帯から現在のように中央ヨーロッパを横断するコースに変わったために作り出された危険と結びつけることは、不可避であるように思われる。この出来事は、かつての草地であった土地の住民に、その創意を極度に発揮することを余儀なくさせたに違いない。」191.p
イ.居住地も生活様式も変えない、絶滅
ロ.居住地を変えず、生活様式を変えた、遊牧民
ハ.居住地を変え、生活様式を変えなかった、北方の寒気という新しい挑戦を受けた者と南のモンスーン地帯に後退した者
ニ.居住地と生活様式を共に変えるという二重の反応、「このまれな二重の反応が、姿を消していくアフラシアの草地の原始社会からエジプト文明とシュメル文明を創造した動的な行為だった。」192.p
タグ 歴史 カテゴリ:本・雑誌 本・雑誌 / 古書 更新日:2010年01月27日 09時48分01秒 2010/01/27
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読了:  2010年01月26日
・一国の歴史は、それだけを他国の歴史から切り離して取り出して理解出来るか、「イギリスの歴史は、それだけを取り上げてみたとき、果たして理解可能だろうか」29.p(この問題を、部分を全体から切り離して理解出来るか、と云い換えれば、単なる同義反復に陥る。問題はむしろ、理解すべき全体としての範囲を、空間的・時間的にどのように限定して捉えるべきか、という点にある。)
・議会制度と産業革命、まず最初にイギリスの土壌に発生し、ほかの国々に波及した二つの制度についてさえ、それを「イギリスが他の諸国とともに構成するより広い社会の歴史としてみるまでは理解可能なものにならない」38.p
・空間的広がりの範囲は(特に文化面を中心に考えるといっそう明瞭だが)、西欧キリスト教社会の他には、次の四つに分けるのが適切だ。
1.東南ヨーロッパ及びロシアの「正教キリスト教社会」あるいはビザンティン社会(「ロシア」については、「1917年以来、共産政権が、ロシアにおける社会の外見を徹底的に変貌させようと企てているが、それにも関わらず、この特色は存在している。」との原注がついている。一時は、マルクスの発展段階説の特殊な実例のように見なされもしたが、結局はナチ体制と同様、歴史の一エピソードに終わってしまった。社会主義体制の崩壊とともに正教キリスト教会は忽ち復活し、社会主義は僅か70年の歴史を持つに過ぎないが、キリスト教は二千年近い歴史を持つと宣した。
2.イスラム教社会
3.乾燥地帯の東南部にある熱帯「亜」大陸インドのヒンズー社会
4.乾燥地帯と太平洋の間の亜熱帯および温帯にまたがる極東社会
その他に(より精細に検討すれば)今日絶滅している化石化した遺物と思われる二組の社会が見分けられる。54-56.p
・文明における親子関係(連続性と不連続性)を媒介にした「種」の確認(連続性の核は宗教、あるいは連続性を手掛にして、すでに消滅した文明社会の「化石化した遺物」を通して、その社会に先行する親文明が存在するかどうかの検討)
・ヘレニック社会と西欧キリスト教世界の親子関係、世界帝国とキリスト教及び民族移動、このうち民族移動(ないし蛮族)は世界帝国の死滅の時期にたまたまそこに居合わせたというだけで何ら積極的役割を果たして居ない。一方、教会の役割は「子」社会に対して創造的であり、西欧社会を出現させる「蛹」であった。93.p
・ミノス社会とヘレニック社会とは親子関係があるか、検討してきた「親子」関係のある社会はには、両者をつなぐ世界教会があった。世界教会は、先行する社会の内的プロレタリアート(内的及び外的プロレタリアートの意味は、67頁注2を参照)によって創造され、後年にいたって後続する社会がその中から生まれ、そして次第に発展する「蛹」の役を果たした。..(世界教会の存在を肯定的に捉えるには)両社会の宗教史の間に連続性があることを証明する事例を引用するだけでは、不十分である。(地方的性格を脱していないから)147.p
・文明の「種」の暫定的分類
イ.他と関係の無い文明、エジプト、アンデス
ロ.先行する社会と無関係、シナ、ミノス、シュメル、マヤ
ハ.子の関係以下、インド、ヒッタイト、シリアック、ヘレニズム(世界教会による「子」の関係というほどに深い関係はなく、先行する世界国家の没落に伴なう民族移動が、その社会の出現を促したに過ぎないという関係
ニ.子の関係Ⅰ(外来起源の教会を媒介にする親子関係)西欧、正教キリスト教、極東
ホ.子の関係Ⅱ(固有の教会を媒介にする親子関係)イラン、アラビア、ヒンズー
ヘ.子の関係以上(先行する社会の支配的少数者の組織した宗教を、ほとんどそのまま継承)バビロニア、ユカタン、メキシコ
タグ 経済 文学 カテゴリ:本・雑誌 本・雑誌 / 古書 更新日:2009年09月04日 13時45分12秒 2009/09/04
購入:  2009年08月25日 17円 所有
読了:  2009年09月04日
○「熱狂、恐慌、崩壊」に「通貨を大量に印刷し、ドルの為替相場を自由に変動させることによって金融危機を処理しようとしたために、結局は商品の奪い合いが起こるという話を扱ったP・アードマンのスリラー「1979年の大破局」の筋書きでもある...云々と紹介されている。サブプライム・ローン問題を契機とする今回の金融危機でも天文学的規模のドルによる救済が不可欠になった。これに関連して、「宮崎正弘の国際ニュース」(09/08/25)は、
世界一の投資家として知られるバークシャー・ハザウェイ社会長のウォーレン・バフェットが予言した。
「ドルは崩落が近く、新しい借金によって米国は“バナナ共和国”に転落するだろう」(NYタイムズ、8月19日)。
「輪転機を回しつづけてドルをまき散らす政策を米国は改めるべきだ。ドルの運命は議会が握っている」(米議会は赤字国債の上限を決める)。
バフェットは続けて言う。
「ドルは下落する『かも知れない』ではなく、確実に下落するのだ」
 1942-45年の第二次世界大戦をのぞき、米国が公的債務を積み上げてきたペースは穏やかだった。しかし昨今の債務残高増加ペースは1920年代からのそれより、二倍のペースで突き進んでいる。
...云々と紹介している。ドル体制の「崩壊」が一挙に進むとは考えないが(代わる体制がないから)、一人勝ちの体制は終焉したと考えてよい。その行く末を考える参考になるかな?
○どこまでが事実で、どこからが創作なのか判別つかぬ嫌いはあるものの、きわめて面白い。アメリカ、西欧、アラブ、イスラエルの石油を巡る覇権争い、通貨・金融の攻防を臨場感豊かに描き出している。「富の興亡」「通貨の興亡」などで体裁良く・婉曲に描かれた世界の舞台裏の剥き出しの攻防の姿を推し量る素材になる。
・アードマンのものは、「暗号名スイス・アカウント」「日米大不況は来るか」「無法投機」の三冊を読んだことがあるが、いずれも堅実な資料分析を基礎に、該博な金融実務の知識を織り交ぜて興味深い物語を展開している。
・スイスの政治・経済・社会システム、51、65、66(「暗号名スイス・アカウント」も参照)
・イランの核開発計画、132-145、185-192
・国際石油資本(フォー・シスターズ)とサウジアラビアの関係、167-184
・1979、アメリカの金融危機(銀行破産)、195-204
平凡社 (1956) / - 1 users
タグ 辞典類 歴史 カテゴリ:本・雑誌 本・雑誌 / 古書 更新日:2009年08月01日 07時00分28秒 2009/08/01
○チュルゴー、またはテュルゴー(本書第6巻には、後者で記載、Turgot)
12世紀まで遡るノルマンディー貴族、父親はパリ市長で、三男。21歳でサン・シュルピス神学院に入り、翌年ソルボンヌ神学院に転じて僧院長になる。しかし形成期の啓蒙思想に触れ、世界史に関する二つの講演を行った(23歳、内容は不明)。
・24歳で16歳から続けてきた神学研究を放棄、ヴォルテール的寛容論から宗教に疑いを抱く。1752年、パリ高等法院検事総長代理に任命され、審理部評議員を経て高等法院請願委員になる(1753-61)(宗教に対する疑念と啓蒙思想への共感が公然の秘密だとすれば、チュルゴーの自由主義的改革を、絶対主義の単なる延命策とは見なすべきではないかも知れない。世界歴史事典3-326.p「啓蒙専制主義」も参照のこと
・1761-1774、リモージュ財務区のアタンダンとなり、重農主義的自由主義の立場から税制改革、救貧院創立、穀物自由取引などを実施。
・1774年7月海相に任命され、同8月には財政総監に任命される。財政整理のために「破産なく、増税なく、募債なし」をモットーにした。
・「六法令」は、賦役を廃止し地租を課すること、穀物税廃止、ギルド廃止等を内容にするもので、高等法院の反対を受けたため、非常手段として親臨開廷によって法令を登録させた(1776/03/10)。
・コミュノーテ改革法案は、地方行政末端の身分制的構成を廃止する意図であったため、高等法院の徹底した反対を受け、1776/05辞職した。(以上から分かること、生まれから自然の王党派に組するが、知性と教養によって心からの自由主義的立場、高等法院の頑固主義に阻まれ自由主義的改革は頓挫するが、彼の自由主義的改革が実施されれば、フランス革命の道筋は全く別の様相を描いた可能性がある
寺田寅彦全集〈第1巻〉随筆 (1960年)
タグ 文学 科学 カテゴリ:本・雑誌 本・雑誌 / 古書 更新日:2009年07月12日 23時54分59秒 2009/07/12
購入:   0円 所有
読了:  2009年07月12日
○「方則について」から(大正4年10月)
華厳経に万物相関の理というのが説いてあるそうだ。誠に宇宙は無限大でその中に包含する万象の数は無限である。しかしてこれらは互いに何らかの交渉を有せぬものはない。...厳密に言えば孤立系などというものは一つの抽象に過ぎないものである。例えばいま一本のペンを床上に落とせば地球の運動ひいては全太陽系全宇宙に影響するはずである。142.p
○「時の観念とエントロピー&プロバビリティー」(大正6年1月)を読む。
色々の個体の集団からできた一つの系を考えるとき、その個体各個のエントロピーの時計は必ずしも系全体のものの歩調と一致しない。従って個体相互の間で「同時」ということが余程複雑な非常識なものになってしまう。198.p
分子やエレクトロンの数が有限の間はエントロピーは問題にならず、変化は単義的で可逆であるが、これが無限になって力学が無能になるとき、始めてエントロピーが出てくる。...系の複雑さが完全に複雑になれば統計ということが成り立ち、公算(プロバビリティ)というものが数量的に確定したものになる。そして系の変化の状態はその状態の公算の大なるほうへと進むということが、すなわちエントロピーの増大ということと同義になる。199.p
時、エントロピー、プロバビリティ、この三つは三つ巴のようにつながった謎の三位一体である。201.p
山手 樹一郎 / 春陽堂書店 (1978-10) / 515円1 users
タグ 歴史 カテゴリ:本・雑誌 本・雑誌 / 古書 更新日:2009年05月26日 09時50分32秒 2009/05/26
購入:   0円
読了:  2009年05月24日 星4つ
書棚にあった本を偶々手にして読み始め、改めて山手樹一郎に興味を抱く。この本そのものは吉村昭「長英逃亡」を読んだ際に古書店で見つけて買っておいたもので、その講談本的な装丁が気に入らぬのか、今ひとつ読みたい気が起きなかったものの心に引っかかる何かのある本だったのだろう。
・場所によって読む本を決めてある。作業場で暇なとき、トイレ、書斎、会議の時の待ち時間...など。数種類の本を併行して読んでいる。この本は福地桜痴の伝記「一期の夢」を読み終わってからトイレでのみ読んでいる。一日に数ページ、遅々として進まないが、これはこれで良い。
・今回読み始めて、まだ最初の数十ページに過ぎないが、実に面白い。山手樹一郎その人に興味を抱き、改めてその長編時代小説全集の中から、その題名に引かれて「江戸名物からす堂」全四巻をも購入する(「日本の古本屋」の検索コーナーで探す)。
・獄中の様子、取調べの様、後世に残す遺書として書き始めた「和須礼加多美」まで読んだ。どんな史料に拠ったか調べてないが、正確な典拠に依拠すると見てよい。
・長英は、すべてこれ獄中の事。その後のことは吉村昭「逃亡」で知るのみ。
・後半は、これすべて田原藩で蟄居預かりとして処分された後の崋山の生涯で、初めてそれを知る。典拠にはいちいち当たらぬも、まずは確りしたものに基づくとは想像される。天保12年10月自刃す。
・崋山については、国史大辞典および世界歴史事典ともに取り上げているが、後者の紹介がやや詳しい。
タグ 辞典類 歴史 カテゴリ:本・雑誌 本・雑誌 / 古書 更新日:2009年05月23日 13時20分50秒 2009/05/23
所有 読中:  お気に入り
「ミシェル」第二部で引用した機会に登録。最初、全25巻で昭和26年から出版され、その後何度か改版が出される。また昭和31年から学生版として全10巻が出版される(文字を小さくした縮刷版)。高校時代に学校の図書館で愛用したもので、これに勝る「世界歴史事典」は、少なくとも日本では現在でも出版されていない。僅かに比較しうるのは京大西洋史辞典編纂会「新編西洋史辞典」だけだが(僕には高校の修学旅行に行かず、その費用でこの辞典と「日本史辞典」二冊を買った覚えがある)、世界史的視野を外して「西洋史」を語りうるのかどうかは疑問だ(英米で、これに比較しうる歴史事典が編纂されているのかどうかは、生憎と知らない。少なくともOXFORDではPaper Book 程度しか出版していない)。
現在、僕が持っているのは昭和31年から出版された学生版全10巻(昭和42年第四刷)で、古書で数千円で購入したものだ。

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