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市場・知識・自由―自由主義の経済思想
ハイエク , 田中 眞晴 / ミネルヴァ書房 (1986-11) / 2,940円 / ISBN:9784623016723
カテゴリ:本・雑誌 本・雑誌 / 社会・政治 登録日:2008年10月03日 20時39分42秒 2008年10月03日星4つ 4 users 個別ページ
タグ 経済 図書館 読了 2008/10/04
コメント価格システムはまさに、人間がそれを理解することなしに偶然に出会って見つけた後に、利用することを学んだ(人間は価格システムの最善の利用法を習得したというのにはまだまだ遠いけれども)形成物のひとつである。格システムによって、分業だけでなく、同じように分割された知識を基礎とする、資源の調整された利用が可能になった。真相は今述べた通りなのだという示唆を嘲笑したがる人たちは、そういう示唆は、ある奇跡によって近代文明にもっともよく適合する種類のシステムが、自然発生的に成長したと主張するものだ、とあてこすって議論を歪めるのが通常である。これは話が逆である。人間は分業を可能にさせる方法をたまたま見つけたために、われわれの文明の基礎をなす分業を発展させることができたのだ。もしも人間が分業を可能にさせる方法を見つけていなかったとしたら、人間はそれでもなにか別のまったく異なった型の文明、白アリの「国」のようなもの、あるいはもっと別の想像もつかないような型の文明を、発展させていたかもしれない。われわれが言うことができることは、現存システムをもっとも猛烈に攻撃する人びとにとってさえも貴重であるような、現存システムの一定の特徴たとえばとくに、個人が自分の職業を選択することができ、したがって、自分自身の知識と技能を自由に使える広汎さのようなfが維持されうる代替的システムを設計することにいままで誰も成功していない、ということだけである。(P70-社会における知識の利用)

 本当は長い時間と多くの世代の経験のお陰であるものを、われわれはしばしば人間の才能の卓越と洞察の深さのせいにする。そしてすべての世代は身体つきも利口さも相互の間にほとんど相違がないのである。
 ただひとりの人間、あるいは一世代の業績はきわめてわずかしかない。大部分の業績は幾時代にもわたる結合労働の産物である……。私が語っている知恵は、すばらしい理解力ないし強烈な思考力の子孫ではなく、実務上の長い経験と数多くの観察からえられた健全で思慮深い判断力の子孫である。この種の知恵と時間の長さとから、大都市〔国家と同義〕を統治する上で、(次元の低い比喩で恐縮だが)ストッキングを編むときの困難以上の困難はないという事態が生じるのだといってよいだろう。(P117~118-医学博士バーナード・マンヴィル)
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