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エッセンシャル思考 最少の時間で成果を最大にする
購入:  2015年12月22日 1,728円 所有
読了:  2016年02月12日 星3つ
エッセンシャル思考とは、「より少なく、しかしより良く」を貫く生き方だ。それは未来へ向かうイノベーションである。 (P48)
エッセンシャル思考を身につけるためには、選ぶという行為に自覚的でなくてはならない。選ぶ力は自分だけのものであり、何者にも奪えないということを理解しなくてはならない。哲学者のウィリアム・ジェイムズは、「自由意思の最初の一歩は、自由意思を信じることだ」と述べた。エッセンシャル思考の最初の一歩は、「選ぶ」ことを選ぶことだ。自分自身の選択を取り戻したとき、初めてエッセンシャル思考は可能になる。 (P57)
努力は大切だ。だが、努力の量が成果に比例するとはかぎらない。がむしゃらにがんばるよりも、「より少なく、しかしより良く」努力したほうがいい。 (P60)
「重要な少数」が「瑣末な多数」に勝るという考え方は、広く世の中全般に応用できる。『人生を変える80対20の法則』などの著作で有名なリチャード・コッチは、日々のあらゆる場面にこの法則を当てはめてみせた。どんなことでも、80対20の法則で説明できると言うのだ。たとえば、世界一の投資家ウォーレン・バフェット。彼は「われわれの投資方針は、ほぼ無頓着に近い」と語っている。少数の投資先だけを相手にし、一度買ったら長いあいだ保有しつづけるのだ。バフェットの知恵を集めた本『史上最強の投資家バフェットの教訓』では、次のように解説されている。「バフェットは若い頃、数百の正しい決断をすることは不可能だと悟った。そこで絶対に確実だと思われる投資先だけに限定し、そこに大きく賭けることにした。彼の資産の9割は、たった10種類の投資によるものだ。手を出さないという判断が、その富をもたらしたのである。」要するにバフェットは、本質的な少数のものだけを選びとり、その他多くのチャンスにノーと言ったのだ。 (P62)
リーダーシップ論の権威ジョン・C・マクスウェルもこう述べている。「ほとんどあらゆるものは、徹底的に無価値である」 努力の量と成果が比例するという考え方を捨てたとき、エッセンシャル思考の大切さが見えてくる。多数の良いチャンスは、少数のものすごく良いチャンスに遠く及ばない。そのことを理解し、数限りないチャンスのなかから「これだけは」というものを見つけなくてはならない。本当に重要なことにイエスと言うために、その他すべてにノーと言うのだ。 (P63)
非エッセンシャル思考の人は、トレードオフが必要な状況で「どうすれば両方できるか?」と考える。だがエッセンシャル思考の人は、「どの問題を引き受けるか?」と考える。これはタフな問いであると同時に、より大きな自由につながる問いだ。
エッセンシャル思考の人は、自らトレードオフを選びとる。誰かに決められる前に、自分で決める。経済学者のトーマス・ソエルはこう言った。「完璧な答えなど存在しない。あるのはトレードオフだけだ」
ピーター・ドラッカーは、かつて『ビジョナリー・カンパニー』シリーズの著者ジム・コリンズにこうアドバイスしたと言われている。「偉大な企業をつくるか、偉大な思想をつくるか、どちらかだ。両方は選べない」
そこでコリンズは思想を選んだ。彼の会社は従業員3人の小さな会社にとどまったが、彼の思想は世界中に広まり、数千万人の人びとに影響を与えている。
トレードオフは痛みを伴うが、絶好のチャンスでもある。
選択肢を比較検討する過程で、自分の本当の望みを明確に知ることができるからだ。サウスウエスト航空のように一貫した選択ができれば、その結果は理想的な成功となって返ってくる。 (P76)
深い孤独がなければ、まともな作品は作れない。by パブロ・ピカソ (P82)
集中するためには、集中せざるをえない状況に自分を置くしかない。集中とは、単にひとつの問題を考えつづけることではない。エッセンシャル思考における集中とは、100の問題をじっくり検討できるだけのスペースを確保することだ。それは目の焦点を合わせる作業に似ている。ひとつのものに個室せず、つねに視野全体を把握して焦点を調整するのである。 (P88)
古典は読む者の視野を広げ、時の試練に耐えた本質的な思想に立ち戻らせてくれる。私のお気に入りは、インスピレーションを与えてくれる思想書だ。禅や儒教、ユダヤ教やキリスト教、道教、イスラム教、モルモン教、ジェームス・アレン、ガンジー、ヘンリー・デイヴィッド・ソロー、アウレリウス、ウバニシャッド哲学、何を選んでもいい。私たちとはまったく違う時代に書かれ、それでいて現代に通じるような思想を読んでほしい。そういう思想は、私たちの「当たり前」を打ち壊してくれるはずだ。
1日に2時間でも、1年に2週間でも、あるいは毎朝5分でもいい。忙しい日常から離れ、自分だけでいられる時間を確保しよう。 (P94)
ささいなことに気をとられすぎると、大局を見失う。仕事や生き方でも同じだ。何をするときにも、すぐれたジャーナリストのように、本質を見抜く目を持たなくてはならない。要点に目を向ける訓練をすると、これまで見えなかったものが見えてくる。点の集まりではなく、点同士をつなげる線に気づくことができる。単なる事実に反応するかわりに、その本当の意味を見抜くことが可能になるのだ。 (P99)
エッセンシャル思考の人は、目と耳がいい。すべてに注意を向けることが不可能だと知っているので、話の空白を聞き、行間を読む。映画『ハリー・ポッター』シリーズのハーマイオニーは、それをこう言い表している。
「私ってすごく論理的なのよ。だから無関係な細部に気をとられないで、みんなが見過ごすものを見抜けるの」
非エッセンシャル思考の人は、耳を傾けてはいるけれど、いつも何かを言う準備をしている。無関係な細部に気を取られ、瑣末な情報にこだわってしまう。声の大きい意見は聞こえるが、その意味を取り違える。自分がコメントすることばかり考えていて、話の本質がつかめない。
その結果、彼らは大筋を見失う。作家C.S.ルイスに言わせれば「洪水の最中に消化器を振りまわす」状態になるのである。 (P101)
現代人の最優先課題は、優先順位づけの能力をキープすることだ。
多数のどうてもいい(あるいは普通に良い)選択肢のなかから、本当に重要なことを見分けるためには、優先順位をつけることが不可欠だ。数多くのチャンスは、どれも同じくらい魅力的に見えるかもしれない。だが、本当に重要なことはめったにない。ほとんどはただのゴミだ。睡眠不足が困るのは、そこを見極める能力が落ちて、優先順位がつけられなくなるからである。
たっぷり眠ろう。そうすれば洞察力が高まり、発想が広がり、より少ない時間でより良い成果を上げることができる。 (P131)
すぐれた本質目標があれば、周囲の協力も得やすくなる。普段からは考えられないレベルの力を発揮し、迷いなく目標に向かって進みつづけることができる。
会社やチームや個人に必要なのは、具体的で魅力的、意味があって覚えやすい本質目標だ。では、どうやってそのような目標を作成すればいいのだろう? 
◆言葉にとらわれるな 
会社やチームの目標を文章にしようとすると、つい細かい言葉が気になってくる。
「この言葉か、それともこっちの言葉か?」
だが、細かい言葉にこだわるのは危険だ。ともすると響きのいいバズワードに引きずられ、形だけで中身のない文章ができあがる。
本質目標のステートメントは、美しくなくていい。形よりも中身が大事だ。細かい言いまわしを考える暇があったら、もっと本質的な問いを立てよう。
「たったひとつのことしかできないとしたら、何をするか?」 
◆達成をどう判定するか 
中身が大事といっても、まったく人の心を動かさない言葉では意味がない。美辞麗句を並べる必要はないが、具体的でわかりやすい言い方を選んだほうがいい。どれくらい具体的かというと、次の質問に答えられるくらいだ。
「達成をどうやって判定するのか?」
このことを教えてくれたのは、スタンフォード大学ビジネススクール教授のビル・ミーハンだった。マッキンゼーで30年にわたりCEOや経営陣にアドバイスをおこなってきた人物だ。
私はスタンフォードの学生だった頃、彼の「非営利組織の戦略的経営」という授業をとっていた。そのとき与えられた課題のなかに、非営利組織のビジョンおよびミッションステートメントを評価するというものがあった。
100以上もの実例を見ていくなかで、壮大だが空虚なステートメントがいかに多いかを思い知らされた。たとえば「世界から飢餓を撲滅する」という壮大な理想。わずか5人の組織がそんなことを言っても、リアリティがない。
そんな中途半端な理想主義があふれるなかで、ひとつのステートメントが異彩を放っていた。誰でも即座に理解できて、心を動かされる。そのステートメントを書いたのはちょっと意外な人物だった。俳優で社会起業家の、ブラッド・ピットだ。
彼はハリケーン・カトリーナに襲われたニューオリンズの復興の遅さに苛立ち、自らメイク・イット・ライト財団を設立した。その目標はこうだ。
「ニューオリンズの下9地区に住む世帯のために、低価格で環境にやさしく、災害に強い家を150戸建設する」 
このステートメントは、教室の空気を一変させた。具体的で、リアル。リアルだから、心を動かす。「達成をどうやって判定するのか?」の答えも、これ以上ないほど明確だ。 (P158)
有名グラフィックデデザイナーのポール・ランドは、スティーブ・ジョブズの依頼にノーを言ったことがある。1985年に立ち上げたNeXT社のロゴを探していたジョブズは、数々の有名企業のロゴを手がけていたランドに連絡をとり、「いくつか候補を出してほしい」と依頼した。けれどもランドは、いくつも候補など出さない、とジョブズに告げた。
「仕事はしますよ。それで気に入らなければ、使わなくてもかまいません。候補がいくつもほしいなら、ほかを当たればいい。私は、自分の知るかぎりの最高の答えをひとつだけ出します。使うかどうかの判断は、そちらでしてください」 
そしてランドは「これしかない」という答えを出し、ジョブズを感動させた。一度はノーと言われて苛立ったジョブズだが、のちにランドについてこう語っている。
「彼は私が知るなかで最高にプロフェッショナルな人間だ。プロとして、クライアントとの関係のあり方を徹底的に考え抜いている」 
ジョブズにノーと言ったとき、ランドは熟慮のうえでリスクをとった。そして目先の好印象と引き換えに、長期的な敬意を手に入れたのだ。
エッセンシャル思考の人は、みんなにいい顔をしようとしない。時には相手の機嫌を損ねても、きちんと上手にノーを言う。長期的に見れば、好印象よりも敬意のほうが大切だと知っているのだ。 (P172)
自分の失敗を認めたとき、初めて失敗は過去のものになる。失敗した事実を否定する人は、けっしてそこから抜け出せない。
失敗を認めるのは恥ずかしいことではない。失敗を認めるということは、自分が以前よりも賢くなったことを意味するのだから。 (P187)
エッセンシャル思考で生きるということは、削除と凝縮と修正を、日々の習慣にすることだ。まるで呼吸するように、自然に生き方を編集しよう。 (P202)
心理学の研究によると、人間のモチベーションに対してもっとも効果的なのは「前に進んでいる」という感覚である。小さくても前進しているという手応えがあれば、未来の成功を信じられる。そのまま進み続けようという力になる。 (P246)
人の組織の成長を長年見守ってきましたが、大きな進歩を望むなら、日々何度も繰り返す小さな行動にこそ着目すべきです。小さな改善を地道に繰り返すことが、大きな変化につながるのです。 (P248)
ラリーは勝敗について、実に本質的な考え方をする。
「負けることと、打ち負かされることは違う」と彼は選手たちに言う。打ち負かされるのは、相手が強いからだ。スピードやパワーや才能の問題だ。
だが、単に「負ける」というのは、自分に負けることだと彼は言う。集中力を失い、本質を見失ったときに負けるのだ。
最高の力を発揮するためには、「今、この瞬間」だけを意識しなくてはならない。これはラグビーの試合だけでなく、私たちの仕事や生活にも言えることだ。 (P269)
古代ギリシャには、時間を表す言葉が2種類あった。「クロノス」と「カイロス」だ。クロノスは白髪の老人の姿で表され、時計の針の動きそのままの時間を意味している。私たちが普段使っている時間だと思ってもらえばいい。
一方、カイロスはちょっと違った性質の時間を意味している。言葉で説明するのは難しいが、「今だ」と感じるタイミングのようなものを指す。クロノスが量の問題であるのに対し、カイロスは質の問題だ。カイロスを感じことができるのは、今この瞬間を生きているときだけである。
考えてみると意外だが、そもそも私たちには「今」しかない。未来や過去は想像のなかにあるだけで、けっして触れられない。私たちの行動が何らかの力を持つのは、今ここにおいてだけなのだ。
非エッセンシャル思考の人は、過去や未来に気をとられるあまり、今を生きることを忘れている。いつも心ここにあらずの状態で、目の前のことに集中できない。
一方、エッセンシャル思考の人は今ここに集中する。クロノスよりも、カイロスを生きる。昨日や明日ではなく、今この瞬間に何が大事かを考えるのだ。 (P270)
マルチタスクの弊害、ということがよく言われる。だが実を言うと、複数のことを並行しておこなうのは難しくない。皿洗いをしながらラジオを聞いたり、食事をしながら会話をしたり、掃除をしながらランチの相談をしたり、メールを打ちながらテレビを見たり。
問題は、人は一度にひとつのことにしか「集中」できないということだ。複数のことをやるのはかまわない。しかし集中の対象がどれなのかは、はっきりさせておく必要がある。エッセンシャル思考の敵はマルチタスクではなく、焦点を複数に合わせようとすること、すなわちマルチフォーカスなのだ。 (P274)
ガンジーはその生涯を、インドの人びとの独立のために捧げた。政治に手を出すことはなかったが、「インド独立の父」として広く尊敬されている。彼の功績はインド国内にとどまらず、世界中に影響を与えた。アメリカ国務長官をつとめていたジョージ・マーシャルも、ガンジーの訃報を受けてこうコメントしている。
「マハトマ・ガンジーは全人類の良心の代弁者だ。謙虚な心と真実が、帝国の力に勝ることを示した」 
またアインシュタインはこう言った。
「将来の人びと、このような人物が地上に存在した事実を信じられないだろう」 
ガンジーの人生が偉大なものであったことには疑いの余地がない。彼はどこまでもエッセンシャル思考の人だった。
ガンジーのように生きろとは言わないが、本質的な目標のためによけいなものを削ぎ落とす生き方は見習うべきだろう。自分にできる範囲で、自分らしいやり方でやればいい。
世界的な偉人でなくても、シンプルで意味のある生き方をすることは可能だ。 (P282)
人生はあまりに短い。それは悲しむよりも、むしろ喜ぶべきことに思える。短い人生だからこそ、勇気を出して冒険できる。間違いを恐れずにすむ。かぎられた時間の使い方を、よりいっそう厳密に選ぼうと思える。 (P294)
エッセンシャル思考を生きることは、後悔なく生きることだ。本当に大切なことを見極め、そこに最大限のエネルギーを注げば、後悔の入り込む余地はなくなる。自分の選択を心から誇りに思える。
豊かで意味のある人生を選ぶか、それとも苦痛と後悔に満ちた人生に甘んじるか。この本を読んでくれたあなたには、ぜひ前者を選びとってほしい。人生の分かれ道に直面したら、自分にこう問いかけてほしい。
「本当に重要なのは何か?」 
それ以外のことは、全部捨てていい。 (P294)
超ロジカル思考 ―「ひらめき力」を引き出す発想トレーニング
高野 研一 / 日本経済新聞出版社 (2015-08-08) / 1,728円36 users
購入:  2015年10月13日 1,728円 所有
読了:  2015年11月02日 星3つ
問題が明確に規定されており、ひとつの正解が導ける時代はすでに終わった。いま、我々は問題の捉え方自体が根底から変わっていく時代に突入している。問題の見方を変えると答えも変わっていく。いわば無限に答えがある世界だ。その中で、一見答えらしきものを唯一の解と信じ込むことが極めて危険になってきている。「唯一の解がある」というモノの見方自体から脱却する必要があるのだ。それができる人だけが新しい世界観を発見し、情報革命後の世界で勝ち残ることができる。 (P16)
無意識の世界を活性化させるには、行ったことのないところに行き、会ったことのない人に会い、これまで触れたことのない新しい刺激を受け続けることが必要になる。考えるのではなく、ひたすら観察を続けるのだ。これを数週間、時には数ヶ月続けていると、次第に何かが気になるようになってきて、ある日それが新しいモノの見方、すなわち「仮説」として結実する。そして、その仮説を検証することを繰り返すことで、次第に見えなかった世界が見えるようになっていくのだ。こうすることによって、脳の100%の力を引き出すことが可能になる。 (P44)
異なる2つの概念の上に新たに生まれてきたもののことを「メタ概念(上位概念)」という。このメタ概念を生み出す力が、イノベーションの源泉になっているのだ。 (P45)
まずノートを1冊買ってもらいたい。そして、毎日そのノートを持ち歩き、何か気になったことがあれば、そのノートに書きとめる週間をつけて欲しい。気になったということは、無意識の世界の検索活動に何かが引っかかっていることを意味する。それを書きとめておくのだ。キーワードだけで構わない。その上で、1日に1回でいいから、そのノートを斜め読みしてもらいたい。こうすることにより、無意識の世界の活動を、意識の世界に引っ張り上げることが可能になる。自分の無意識の世界が何を気にしているのかが浮かび上がってくるのだ。そして、キーワード同士がつながって、新しいモノの見方が生まれるまでの時間を短縮することができる。くれぐれも、「1日2日やってみて成果が出ないからやめる」ということのないよう注意してもらいたい。また、成果を出そうと焦って、意識の世界で必死に考えてみても徒労に終わる。ただ、心を澄まして周囲を観察することを自分に習慣づけていただきたい。 (P48)
孫さんに関してまず驚かされるのは、19歳のときに「人生50年計画」を打ち立て、現在までのところそれを着実に実行してきていることだ。また、その50年計画の中身がすごい。「20代で名乗りを上げ、30代で軍資金を1000億円貯め、40代でひと勝負し、50代で事業を完成させ、60代で事業を後継者に引き継ぐ」。20代で名乗りを上げるところまでは誰にできるが、「30代で軍資金を1000億円貯め」といった瞬間から、雲をつかむような話になってしまう。こうした、自分の器をはるかに超えた挑戦を自らに課しながら、脳を進化させてきたのが孫さんなのである。 (P52)
さて、ここで、ビジネスリーダーにとって解明しなければならない「問題の構造」とは何かを考えてみたい。それは市場の構造であり、事業の構造であり、収益構造である。そして、この3つの構造の間にはリンケージがある。そのリンケージを最初に解明した者が、最も有利なポジションを獲得できる。これがビジネスというゲームだ。 (P66)
孫さんは、「量は質に転化する」ともいっている。100個目のアイデアは、孫さんにとって単に100番目に出てきたアイデアというだけではない。市場構造・事業構造・収益構造を誰よりも解明し尽くしたというシグナルになっている。だから、自信を持って巨額の資金を投資できるのだ。ハドソンから独占販売権を買い取る、ADSLのモデムをタダで配るといったアイデアは、こうした活動の中から生まれてきている。孫さんは、「静的かつ常識的な分析フレームワークが通用する領域には進出せず、不透明ではあるが、主体的な行動により、環境そのものを変えられる領域で事業を展開する」といっている。それを可能にしているのは、問題の構造を解明し、自分の器を超えた問題を解決する力なのである。 (P82)
相手の共感を引き出すためには、相手が何に心を動かされるのかについて、自分なりのモノの見方、つまり目利き能力が必要になる。スティーブ・ジョブズやジェフ・ベゾスなど、B to C の世界を勝ち上がってきた天才たちは、みなそこに長けている。 (P178)
仮説が検証可能であるためには、5W1Hが具体化されている必要があるのだ。 (P184)
イシューからはじめよ―知的生産の「シンプルな本質」
安宅和人 / 英治出版 (2010-11-24) / 1,944円1775 users
購入:  2015年08月05日 1,944円 所有
読了:  2015年10月27日 星4つ
イシューを知り、それについて考えることでプロジェクトの立ち上がりは圧倒的に速くなり、混乱の発生も予防できる。目的地の見えない活動はつらいが、行き先が見えれば力が湧く。つまり、知的な生産活動の目的地となるものがイシューなのだ。 (P3)
一般のビジネスパーソン、あるいは学生の場合でも、「この人は」という人を論文・記事・書籍、あるいはブログなどで見つけたら思い切って面会や相談を申し込むといい。また、研究所やシンクタンクのような機関にも話を聞ける専門家は多い。実際、こういう「知恵袋的な人」をもてるかどうかが、突出した人とそうでない人の顕著な差を生むものだ。 (P47)
イシューと仮説は紙や電子ファイルに言葉として表現することを徹底する。当たり前に聞こえるかもしれないが、多くの場合、これをやれと言われてもうまくできない。なぜ言葉にできないのかといえば、結局のところ、イシューの見極めと仮説の立て方が甘いからだ。言葉にすることで「最終的に何を言わんとしているのか」をどれだけ落とし込めているかがわかる。言葉にするときに詰まる部分こそイシューとしても詰まっていない部分であり、仮説をもたずに作業を進めようとしている部分なのだ。 (P51)
イシューを見極めたあとは「解の質」を十分に高めなければならない。解の質を高め、生産性を大きく向上させる作業が、「ストーリーライン」づくりとそれに基づく「絵コンテ」づくりだ。この2つを合わせて「イシュー分析(またはイシューアナリシス)」を言う。これは、イシューの構造を明らかにし、そのなかに潜むサブイシューを洗い出すとともに、それに沿った分析のイメージ作りを行う過程だ。これによって最終的に何を生み出すのか、何を伝えることがカギとなるのか、そのためにはどの分析がカギとなるのか、つまりは活動の全体像が明確になる。 (P103)
ストーリーラインづくりのなかにも2つの作業がある。ひとつは「イシューを分解すること」、もうひとつが「分解したイシューに基づいてストーリーラインを組み立てること」だ。 (P107)
人に何かを理解してもらおうとすれば、必ずストーリーが必要になる。それが研究であれば論文の流れであり、ビジネスであればプレゼンの流れだ。まだ分析も検証も完了していない時点で、「仮説がすべて正しいとすれば」という前提でストーリーをつくる。どういう順番、どういう流れで人に話をすれば納得してもらえるのか。さらには感動・共感してもらえるのか。それを、分解したイシューに基づいてきっちり組み立てていく。 (P126)
優れた分析は、タテ軸、ヨコ軸の広がり、すなわち「比較」の軸が明確だ。そして、そのそれぞれの軸がイシューに答えを出すことに直結している。つまり、分析では適切な「比較の軸」がカギとなる。どのような軸で何と何を比較するとそのイシューに答えが出るのかを考える。これが絵コンテづくりの第一歩だ。定性的な分析であろうと定量的な分析であろうと、どのような軸で何と何を比べるのか、どのように条件の仕分けを行うのか、これを考えることが分析設計の本質だ。 (P151)
基本的に、分析は「原因側」と「結果側」の掛け算で表現される。比較する条件が原因側で、それを評価する値が結果側となる。軸を考えるというのは、原因側で何を比べるのか、結果側で何を比べるのか、ということを意味している。たとえば、「ラーメンを食べる回数によって、肥満度に変化が出る」ということを検証したい場合、原因側の軸は「ラーメンを食べるかどうか」「食べるとすると頻度はどのくらいか」というものになり、結果の側は「体脂肪率」「BMI(体重を身長の2乗で割った値)」などになる。 (P157)
検討報告の最終的なアウトプットは、ビジネスではプレゼンテーション、研究では論文というかたちをとることが多いだろう。これらは第一に聞き手・読み手と自分の知識ギャップを埋めるためにある。聞き終わったとき、あるいは読み終わったときに、受け手が語り手と同じように問題意識をもち、同じように納得し、同じように興奮してくれているのが理想だ。このためには、受け手に次のようになってもらう必要があるだろう。1.意味のある課題を扱っていることを理解してもらう。2.最終的なメッセージを理解してもらう。3.メッセージに納得して、行動に移してもらう。では、そもそも、僕たちの話を聞いてくれる(あるいは読んでくれる)受け手は、どういう人たちだと想定すべきだろうか? 僕が最初に訓練を受けた分子生物学の分野では、講演・発表をするにあたっての心構えとして「デルブリュックの教え」というものがある。これは科学に限らず、知的に意味のあることを伝えようとしている人にとって、等しく価値のある教えではないかと思う。それが次のようなものだ。ひとつ、聞き手は完全に無知だと思え。ひとつ、聞き手は高度の知性をもつと想定せよ。どんな話をする際も、受け手は専門知識はもっていないが、基本的な考えや前提、あるいはイシューの共有からはじめ、最終的な結論とその意味するところを伝える、つまりは「的確な伝え方」をすれば必ず理解してくれる存在として信頼する。「賢いが無知」というのが基本とする受け手の想定だ。その上で「イシューからはじめる」という当初から貫いてきたポリシーそのままに、「何に答えを出すのか」という意識を発表(プレゼン・論文)の全面に満たす。シンプルにムダをなくすことで受け手の問題意識は高まり、理解度は大きく向上する。 (P204)
「イシューからはじめる」世界では「何となく面白いもの」「たぶん大切だと思うもの」などは要らない。「本当にこれは面白い」「本当にこれは大切だ」というイシューだけがあればよい。複雑さは一切要らない。意識が散るようなもの、あいまいなものはすべて排除する。ムダをそぎ落とし、流れも構造も明確にする。メッセージドリブン、つまり仕上げの段階では「本質的」「シンプル」という2つの視点での磨き込みを行う。まずはストーリーラインの構造を磨き、その上でチャートを精査する。 (P207)
優れたプレゼンテーションとは、「混乱のなかからひとつの絵が浮かび上がってくる」ものではなく、「ひとつのテーマから次々とカギになるサブイシューが広がり、流れを見失うことなく思考が広がっていく」ものだ。こうしたかたちを目指す。最終的なメッセージを明確な論理の流れのなかで示していくことが理想だ。この話の流れを書き込むためには、リハーサルをやりながら手を入れていく、という方法がお薦めだ。僕は通常2つのステップでリハーサルを行っている。最初が「紙芝居形式の荒磨き」、次が「人を相手にした細かい仕上げ」だ。 (P211)
僕はこれまでの経験から、優れたチャートが満たすべき条件というのは以下の3つに収斂すると考えている。1.イシューに沿ったメッセージがある。2.(サポート部分の)タテとヨコの広がりに意味がある。3.サポートがメッセージを支えている。「何だ、これだけか」と言われるかもしれないが、この3つの条件がひとつでも外れると致命的だ。 (P218)
チャートを磨き込むためには、「優れたチャートの3条件」に対応した次の3つの作業を行う。1.1チャート・1メッセージを徹底する。2.タテとヨコの比較軸を磨く。3.ネッセージと分析表現を揃える。 (P220)
僕が米国での研究時代にお世話になったある教授に言われ、今でも大切な教えにしている言葉がある。「どんな説明もこれ以上できないほど簡単にしろ。それでも人はわからないと言うものだ。そして自分が理解できなければ、それをつくった人間のことをバカだと思うものだ。人は決して自分の頭が悪いなんて思わない」 (P222)
いま、すぐはじめる地頭力 (だいわ文庫)
細谷 功 / 大和書房 (2011-08-11) / 2,300円53 users
購入:  2015年08月05日 756円 所有
読了:  2015年09月22日 星4つ
三つの要素が地頭力のベースとなるものです。最上層が、「仮説思考力」「フレーム思考力」「抽象化思考力」の三つの思考力です。ひとことで表現すると、仮説思考とは「結論から」考える思考のこと、フレームワーク思考とは「全体から」考える思考のこと、抽象化思考とは「単純に」考える思考のことです。ベース(知的好奇心・論理思考力・直感力)と三つの思考力は、パソコンのOSとアプリケーションソフトの関係のようなものです。これらはつねにセットで機能します。 (P40)
地頭力を使った問題解決の手順をまとめると、次のようになります。①まず、解決したい課題の結論を想定して課題解決に取り組む(結論から考える=仮説思考)。②次に、課題の全体像を捉えて(全体俯瞰)、複雑な課題対象を特性別に分類した後に一つずつ取り組める程度の難易度に分解し、さらにそれらの中からいちばん重要度や難易度が高いところから着手していく(全体から考える=フレームワーク思考)。③そうやってかみ砕いた対象を一般化・抽象化・単純化して問題を解いていく(単純に考える=抽象化思考)。 (P52)
「考える」には、「考えはじめる」という高い敷居があります。では、どうすれば「はじめる」ことができるのでしょうか。それは「意識」すること、つまり「心がまえ」を持つことです。①時間に対する感度を上げる、②知的依存心を捨てる、③自分の「思考のクセ」(思いこみ)を徹底的に認識するという三項目が、「考えはじめる」だけでなく「続ける」ための要件でもあります。「はじめる」ことができても「続ける」ことができなければ、振りだしに戻ってしまいます。呼び覚ました地頭力を維持し続けるためには、これら三つのポイントをつねに「意識」しておくことが非常に重要です。 (P60)
仮説思考することのメリットは、結論をある程度想定しておくことで最終結論に至るまでの情報収集や分析の作業を最短かつ最小の労力にできることです。仮説思考というのは応用範囲が広く、「最終目的地からさかのぼって考える」という解釈をすると、「こちら側から」でなく「向こう側から」にベクトルを逆転させて考えること、あるいは最終目的地から「逆算して」考えることと定義することができます。そう考えれば、広義の仮説思考というのは、「現在から」でなく「将来から」考える、「手段から」でなく「目的から」考える、あるいは「できることから」でなく「やるべきことから」考える・・・・・といったように非常に応用が利いて、かつ思考回路を転換させるのに大きな効果が期待できる考え方であるといえます。 (P86)
仮説思考は、結果を志向する「プロのための」思考ツールといえるでしょう。 (P99)
仮説思考するために最も重要なことの一つは、「切羽詰まった状態をつねにつくる」ことなのです。これはすなわち、「時間をつねに人一倍大事に考える」ことにほかなりません。つまり、「目覚まし時計が鳴っている」状態を作っておくのです。 (P101)
いま、すぐ「単純に」考えるための七項目:①自分の仕事の内容を小学生にわかるように説明してみる。②最近出会った新しい概念やツールを「たかが△△、されど△△」の△に置いてみて、どこが「たかが」で、どこが「されど」なのかを考えてみる。③自分の環境(事情)が、他人と比べて本当に特殊なのかどうか再考してみる。④仕事の手法が恋愛に適用できないか考えてみる。逆も同様に考えてみる。⑤大好きな人の短所と、大嫌いな人の長所を探してみる。⑥一見、まったく違うように思える職種をピックアップし、自分の職種との共通点をあげてみる。⑦身近な「おやじギャグ」をピックアップし、その面白さ(つまらなさ?)を分析してみる。 (P203)
フェルミ推定では、正解に近い解答を算出することが必ずしも求められるわけではありません。重要なのは、どういう思考プロセスを経てその解答に至ったかということです。たとえばあなたが男性ならば、一般的な女性が美容室に行く頻度はあまり知らないかもしれませんが、「仮にこのくらいだったら」と仮定して算出しておけば、あとからその精度を上げていくことができます。重要なのは、限られた時間と情報で、できるだけの推論を展開するということです。「わからなくてもやってみる」「情報が足りなくてもやってみる」が、「結論から考える」仮説思考の発想です。また、フェルミ推定では、思考回路や発想の転換が求められます。細かい計算よりも思い切った発想ができるかどうかが、ポイントです。 (P210)
フェルミ推定は、考え方のパラダイムシフト(根本的な転換)の訓練ツールです。表面的な計算だけでなく、問題を解くときの手順・考え方から以下のような思考回路の転換を図れば、「世界が違って見える」瞬間は、もうすぐです。「結論から・全体から・単純に考える」というイメージトレーニングをできるのが、フェルミ推定なのです。 (P218)
仮説思考 BCG流 問題発見・解決の発想法
内田 和成 / 東洋経済新報社 (2006-03-31) / 1,728円777 users
購入:  2013年10月28日 1,728円 所有
読了:  2015年03月28日 星4つ
仕事の進め方で大事なことは答えから発想することだ。課題を分析して答えを出すのではなく、まず答えを出し、それを分析して証明するのである。 (P22)
分析は本来、意思決定を早めるために利用すべきものだ。課題に直面したとき、最初に分析を行い、新しい情報を次々に拾い上げると情報洪水に溺れる危険性がある。そうではなく、先に仮説を構築して強い問題意識をもち、問題解決に必要な分析選択して、その情報だけを拾い上げていくことが重要だ。 (P52)
プレゼンテーション用のパッケージは、シンプルでわかりやすいことが大切だ。組織では企画提案や提言の内容が簡単でわかりやすいほど行動に移しやすく、変化が起こりやすい。したがって、提案・提言の前段となるパッケージも、簡単でわかりやすいものでなくてはならない。 (P93)
名刺の裏一枚に書ききれないアイデアは、大したアイデアではない。 (P94)
問題解決のためには仮説が重要で、しかも深く掘り下げたよい仮説でなくてはならない。よい仮説をつくるには、いったん立てた仮説をそれでおしまいにせず、深堀して進化させる必要がある。 (P146)
ちなみにテストマーケティングの対象地としては、静岡、札幌、広島などが選択されるケースが多く、これには、所得分布、嗜好などの面で、全国市場をコンパクトにした平均的な市場と見なし得ること、生きないで完結した広告媒体が存在すること、などの理由がある。 (P162)
なぜ問題の答えが直感的にわかるかといえば、それは仮説と検証の経験によるものだ。よい仮説は、経験に裏打ちされた直感から生まれる。仮説を立てるには経験を積むことが大切だ。少ない情報でよい仮説を立てられるようになるには、経験を重ねるしかない。どんどん仮説を立て、間違っていたら別の仮説を立てる。間違った仮説を立ててしまった場合には、次からは違う要素も加えて仮説を立てることを試みて、仮説を進化させていく。よければその仮説をさらに進化させる。これを繰り返しトレーニングすることだ。 (P196)
トヨタ生産方式の生みの親といわれる大野耐一は、「なぜと五回問え。そうすれば原因ではなく真因が見えてくる」といいながら現場をまわり、トヨタ生産方式を定着させた。 (P200)
仮説思考のよい点は、他人の脳みそを刺激するところにもある。まだ証拠不十分でものを述べるわけだから、一緒に仕事をしている人間でさえ、「えっ」と思うかもしれないし、あるいは、「どうしてそんなことをいえるのか」と反発する人もいるかもしれない。もちろん中には「なるほどね」と感心する人もいるだろう。こうした、反発、共感、賛成、驚きにより新たな創造が生まれるのである。 (P224)
コツはとにかく少ない情報で考えることだ。くどいようだが、情報は多ければ多いほどよい意思決定ができると信じているうちは、仮説思考は身につかない。少ない情報で、情報をたくさん集めた人と同じ質の推論なり課題発見なりができる人が、結局は勝つ。なぜならば、他人が情報を集めている段階で、より深堀した課題に進める、あるいは課題の解決策構築にとりかかれるからである。 (P225)
先見力というと、特定の人だけが先天的に身につけている能力のように思われがちだが、実は仮説と検証を繰り返すことによって身につけていくものなのだ。 (P226)
ビジネスで大事なことは、どれだけたくさん働いたかではないが、どれだけ正確に調べて分析したかでもない。どれだけよい答えを短時間に出して、それを速やかに実行に移せるかである。常に時間とのプレッシャーの中で答えを出すという状況におかれ続けることで、より少ない情報でたしかな答えを出していく度胸がつくことは間違いない。 (P232)
嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え
購入:  2015年01月04日 1,620円 所有
読了:  2015年03月15日 星5つ
孤独を感じるのは、あなたがひとりだからではありません。あなたを取り巻く他社、社会、共同体があり、そこから阻害されていると実感するからこそ、孤独なのです。われわれは孤独を感じるのにも、他社を必要とします。 (P70)
「人間の悩みは、すべて対人関係の悩みである」。これはアドラー心理学の根底に流れる概念です。 (P71)
われわれは、客観的な事実を動かすことはできません。しかし主観的な解釈はいくらでも動かすことができる。そしてわたしたちは主観的な世界の住人である。 (P77)
健全な劣等感とは、他社との比較の中で生まれるのではなく、「理想の自分」との比較から生まれるものです。 (P92)
われわれが歩くのは、誰かと競争するためではない。いまの自分よりも前に進もうとすることにこそ、価値があるのです。 (P93)
アドラー心理学では、他社から承認を求めることを否定します。 (P132)
他社からの承認を求め、他社からの評価ばかりを気にしていると、最終的には他社の人生を生きることになります。 (P135)
もしも人生に悩み苦しんでいるとしたら ~その悩みは対人関係なのですから~ まずは、「ここから先は自分の課題ではない」という境界線を知りましょう。そして他社の課題は切り捨てる。それが人生の荷物を軽くし、人生をシンプルなものにする第一歩です。 (P146)
自らの生について、あなたにできるのは「自分の信じる最善の道を選ぶこと」、それだけです。一方で、その選択について他社がどのような評価を下すのか。これは他者の課題であって、あなたにはどうにもできない話です。 (P147)
わたしの提案は、こうです。まずは「これは誰の課題なのか?」を考えましょう。そして課題の分離をしましょう。どこまでが自分の課題で、どこからが他者の課題なのか、冷静に線引きするのです。そして他者の課題には介入せず、自分の課題には誰ひとりとして介入させない。これは具体的で、なおかつ対人関係の悩みを一変させる可能性を秘めた、アドラー心理学ならではの画期的な視点になります。 (P150)
すなわち、「自由とは、他者から嫌われることである」と。 (P162)
嫌われる可能性を怖れることなく、前に進んでいく。坂道を転がるように生きるのではなく、眼前の坂を登っていく。それが人間にとっての自由なのです。 (P162)
他者の評価を気にかけず、他者から嫌われることを怖れず、承認されないかもしれないというコストを支払わないかぎり、自分の生き方を貫くことはできない。つまり、自由にはなれないのです。 (P163)
幸せになる勇気には、「嫌われる勇気」も含まれます。その勇気を持ちえたとき、あなたの対人関係は一気に軽いものへと変わるでしょう。 (P163)
「他者からどう見られているか」ばかりを気にかける生き方こそ、「わたし」にしか関心を持たない自己中心的なライフスタイルなのです。 (P183)
そこで覚えておいてほしい行動原則があります。われわれが対人関係のなかで困難にぶつかったとき、出口が見えなくなってしまったとき、まず考えるべきは「より大きな共同体の声を聴け」という原則です。 (P193)
関係が壊れることだけを怖れて生きるのは、他者のために生きる、不自由な生き方です。 (P194)
われわれが他者をほめたり叱ったりするのは「アメを使うか、ムチを使うか」の違いでしかなく、背後にある目的は操作です。 (P198)
そもそも劣等感とは、縦の関係の中から生じてくる意識です。あらゆる人に対して「同じではないけど対等」という横の関係を築くことができれば、劣等コンプレックスが生まれる余地はなくなります。 (P199)
ほめられるということは、他者から「よい」と評価を受けているわけです。そして、その行為が「よい」のか「悪い」のかを決めるのは、他者の物差しです。もしもほめてもらうことを望むなら、他者の物差しに合わせ、自らの自由にブレーキをかけるしかありません。一方、「ありがとう」は評価ではなく、もっと純粋な感謝の言葉です。人は感謝の言葉を聞いたとき、自らが他社に貢献できたことを知ります。 (P205)
アドラー心理学では徹底して対人関係を問う。そして対人関係の最終目的地は、共同体感覚である。 (P222)
やはり、共同体感覚です。具体的には、事故への執着を他者への関心に切り替え、共同体感覚を持てるようになること。そこで必要になるのが、「自己受容」と「他者信頼」、そして「他者貢献」の3つになります。 (P226)
ことさらポジティブになって自分を肯定する必要はありません。自己肯定ではなく、自己受容です。(中略)この両者には明確な違いがあります。自己肯定とは、できもしないのに「わたしはできる」「わたしは強い」と、自らに暗示をかけることです。これは優越コンプレックスにも結びつく発想であり、自らに嘘をつく生き方であるともいえます。一方の自己受容とは、仮にできないのだとしたら、その「できない自分」をありのままに受け入れ、できるようになるべく、前に進んでいくことです。自らに嘘をつくものではありません。 (P227)
まず、交換不能な「このわたし」をありのままに受け入れること。それが自己受容です。そして他者に対して無条件の信頼を寄せることが、他者信頼になります。 (P236)
「仕事」とは、会社で働くことを指すのではありません。家庭での仕事、子育て、地域社会への貢献、趣味、あらゆることが「仕事」なのであって、会社など、ほんの一部にすぎない。会社の仕事だけしか考えられないのは、人生の調和を欠いた生き方なのです。 (P248)
われわれは「いま、ここ」にしか生きることができない。われわれの生とは、刹那のなかにしか存在しないのです。それを知らない大人たちは、若者に「線」の人生を押しつけようとします。いい大学、大きな企業、安定した家庭、そんなレールに乗ることが幸福な人生なのだと。でも、人生に線などありえません。(中略)もしも人生が線であるのなら、人生設計も可能でしょう。しかし、われわれの人生は点の連続でしかない。計画的な人生など、それが必要か不必要かという以前に、不可能なのです。 (P264)
人生とは、いまこの瞬間をくるくるとダンスするようなに生きる、連続する刹那なのです。そしてふと周りを見渡したときに「こんなところまで来ていたのか」と気づかされる。 (P266)
人生はいつもシンプルであり、深刻になるようなものではない。それぞれの刹那を真剣に生きていれば、深刻になる必要などない。 (P275)
人生における最大の嘘、それは「いま、ここ」を生きないことです。過去を見て、未来を見て、人生全体にうすらぼんやりとした光を当てて、なにか見えたつもりになることです。 (P275)
アドラーのいう「人生の意味は、あなたが自分自身に与えるものだ」とは、まさにそういうことです。人生一般には意味などない、しかし、あなたはその人生に意味を与えることができる。あなたの人生に意味を与えられるのは、他ならぬあなただけなのだ、と。 (P279)
あなたがどんな刹那を送っていようと、たとえあなたを嫌う人がいようと、「他者に貢献するのだ」という導きの星さえ見失わなければ、迷うことはないし、なにをしてもいい。嫌われる人には嫌われ、自由に生きてかまわない。自らの上空に他者貢献という星を掲げていれば、つねに幸福とともにあり、仲間とともにある! そして、刹那としての「いま、ここ」を真剣に踊り、真剣に行きましょう。過去も見ないし、未来も見ない。完結した刹那を、ダンスするように生きるのです。誰かと競争する必要もなく、目的地もいりません。踊っていれば、どこかにたどり着くでしょう。 (P280)
一流の人に学ぶ 自分の磨き方
購入:  2013年12月27日 1,575円 所有
読了:  2014年08月11日 星4つ
・一流の人は刷り込みの修正を2つの方法で行う。セルフトークとイメージトレーニングだ。●自分に語りかける言葉を二流のレベルから一流のレベルにグレードアップする。ポジティブなセルフトークのフレーズを用意して、自分に変化が起こるまで毎日それを繰り返す。●心の画像の力をフルに活用する。ポジティブなイメージトレーニングを実行して、思いどおりに物事が展開するように工夫する。【P.26】
・一流の人はセルフトークとイメージトレーニングから意識変革を始める。彼らは「必ずできる」と絶えず自分に言い聞かせ、自分が課題を成し遂げている姿を思い描く。その様子は「ポジティブな自己洗脳」と読んでもいいし、単に「自己暗示」と表現してもいい。【P.29】
・一流の人は自分が他人と比べて有能かどうかではなく、自分がどの分野でどのように能力を発揮できるかを考える。この習慣は自己イメージを飛躍的に高める。一流の人にとって、高い自己イメージは成功の基盤である。彼らは自分を高く評価している。この自信が彼らを一流のレベルに引き上げ、仕事と人生に対する姿勢に影響を与え、ビジョンの大きさを決定する。一流の人は、自己イメージの力を活用すれば、どんな夢でもかなえられると考えている、高い自己イメージをつくりあげるために、彼らは絶えずセルフトークとイメージトレーニングを活用する。【P.30】
・一流の人は仕事で充実感を得る。彼らは自分の大好きなことを見つけ、能力を最大限に発揮する。つまり、行為の結果ではなく、行為そのものから充実感を得るのだ。【P.38】
・二流の人はプレッシャーを驚異とみなして心身ともにがちがちに緊張する。一流の人は「この状況は生死に関わることではない」と自分に言い聞かせ、平常心を保つことを心がけている。一流の人に共通するこのセルフトークは、誰でも簡単に実行することができる。しかし、二流の人はめったにそれを実行しない。【P.55】
・自分の目の前にいるのが一流の人かどうかを識別する最も簡単な方法は、その人の言葉に耳を傾けることだ。一流の人の口癖は「やればできる」である。【P.56】
・状況が厳しくなると、二流の人は目標の達成を断念するが、一流の人はそこから本格的な戦いを開始し、潜在能力を存分に発揮する。苦しみが始まったとき、二流の人は「なぜ苦しまなければならないのか」と疑問に思い、答えを見つけられずに挫折する。一流の人は同じ問いを自らに投げかけ、「ビジョンを実現するためだ」と答える。全力をかけて戦うだけの理由があることがわかれば、モチベーションを飛躍的に高める。これが一流の人と二流の人の決定的な違いだ。【P.92】
・一流の人は「人生は短いから今がチャンスだ」と絶えず自分に言い聞かせている。【P.98】
・求めるべきものは成功ではなく充実感である。なぜなら、充実感を得ることができれば、成功はたいていあとについてくるからだ。その典型的な例が、一流の人の仕事に対する姿勢だ。彼らは仕事が大好きである。仕事が単に好きというのではなく大好きなのだ。この違いはたいへん大きい。仕事が大好きであることが、充実感を得るための必要条件だ。充実感が得られれば、成功することはたやすい。充実感は成功を引き寄せる磁石のようなものだ。【P.102】
・一流の人は現状を打開するために新しいアイデアを絶えず探し求める。彼らは何をするにも、より便利で、より速く、よりよい方法があると信じ、創造性を発揮してその発見に努める。創造性を発揮する方法の1つは、さまざまなことに興味を抱いて観察力を養うことだ。一流の人は、自分と無関係な分野での発見が問題の解決に役立つことを知っている。彼らが新しい発見をするのは日ごろ観察力を養っているからで、二流の人より賢いからではない。【P.109】
・一流の人は間違いを犯しても軌道修正できることを知っている。たしかに決断の過程で情報を収集することは重要だが、結果に全責任を持つから過度に情報を収集する必要がない。すべての決断が賭けであることを理解し、速やかに決断を下す能力を身につけることが、優秀なリーダーの条件である。一流の人は恐怖に屈せずに決断を下す自信を持っているから、プレッシャーがかかる状況でも人々をうまく導くことができる。地位が高ければ高いほど、リーダーは強い自信を持っていなければならない。優秀なリーダーに不可欠な資質は、勇気と自信、それに自分の決断の結果に進んで全責任を持つ姿勢である。【P.112】
・一流の人は、複雑に見えるプロセスを単純化することに価値を見い出す。二流の人は、複雑なことほど価値があると考えるので、ますますわけがわからなくなる。一流の人は思考、哲学、習慣を絶えず単純化しようと努める。それによって物事の道理がはっきり見えてくることを知っているからだ。【P.118】
・天才とは、複雑なことを単純化する能力のことである。C.W.ツェーラム(ドイツの考古学者)【P.119】
・一流の人にとって成功とは、ビジョンに向かって前進することだ。目標を達成すれば、彼らはそれを祝うが、本当の成功とはお金や所有物を得ることではなく、目標に向かって邁進することだと理解している。【P.120】
・一流の人のモットーは規律を重んじることだ。規律の有無が一流の人と二流の人を分ける。規律とは、どんな状況でも自分を律することだ。自分を律することで自信がつき、自尊心が高まる。そしてその自信と自尊心が、「その気になれば、何でもできる」という信念につながる。それは一流の人の習慣になり、習慣を通じて信念が現実に変わる。【P.126】
・人々の最大の恐怖の1つは、人前で話すことだ。人前で恥をかくことに対する恐怖は二流の人にとって耐えがたく、彼らはそういう機会をできるだけ避ける。一流の人は人前で話すことの重要性を知っているから、その恐怖と向き合っているうちに人前で話すことが得意になる。【P.129】
・一流の人は、ビジョンを実現するためには、「どうやって」ではなく「なぜ」にこだわる必要があると考える。どうやって目標を達成するかは誰かが知っているから、その人に教えてもらえばいい。本当に大切なのは、自分がなぜその夢や目標を実現したいのかということだ。その欲求の強さが、夢を追い求める原動力となる。【P.142】
・一流の人は人前で話すことによって、人々を説得し影響を与える。彼らが人前で話すことによって人々を指導し支援を取りつけることができるのは、二流の人が人前で話すのを恐れるからにほかならない。つまり、総人口の95%は人前で話す勇気と才能に畏敬の念を抱くので、人前で臆せず上手に話せる人に感銘を受けて信頼を寄せるのだ。一流の人はこの心理を熟知しているから、人前で話す技術の習得に全力を尽くす。たとえ内気な性格でも、恐怖を乗り越えて人前で話せるように努力する。その技術を習得しなければ、一流のレベルに達しないことを知っているからだ。人前で話す技術を身につけると大きな自信につながり、どんなに多くの人の前でも落ち着いて話せるようになる。【P.157】
・一流の人の心の持ち方をひと言で表現すると、コミットメントである。二流の人が戦いで心身ともに疲弊しているとき、一流の人は「戦いはまだ始まったばかりだ」と考える。疲れていないのではなく、夢をかなえるというコミットメントに徹しているのだ。【P.211】
・心が愛にあふれていれば、許すことは簡単にできる。自分を傷つけた人を許すことは、心の平和につながる自分への最高の贈り物である。【P.222】
・一流の人は人間が感情の生き物だと見抜いている。だから相手に重要感を与えるように工夫する。人はみな身分や地位に関係なく自分が重要な存在であることを感じたいと思っていることを知っているからだ。一流の人はそれを手伝うことによって人々の心をつかみ、成功を収める。【P.228】
ゼロ秒思考  頭がよくなる世界一シンプルなトレーニング
赤羽 雄二 / ダイヤモンド社 (2013-12-20) / 1,512円743 users
購入:  2014年06月09日 1,512円 所有
読了:  2014年07月02日 星5つ
・イメージや感覚を言葉にしようとする回数を重ねていくと、それほど抵抗なく形にできるようになる。言葉にすることの躊躇がなくなってくる。すっと書けるようになる。意外に苦労せずに書いたり話したりできるようになり、相手の気分を損なわずに伝えることができるようになる。ここまできて、ようやく本当の意味で「言葉に慣れてきた、言葉を使える」という段階に近づく。食事したりテレビを見たりできるように、言葉を自然とうまく使えるようになる。気兼ねしすぎて頭や感受性を麻痺させていた状態から大きく踏み出したことになる。【P.23】
・そこで、お勧めなのは考えをすべて書き留めることだ。考えのステップ、頭に浮かんだことを書き留めると、堂々巡りがほぼなくなる。単純に感情をぶつけるようなことがなくなる。書き留めたものが目の前にあると、自然にもう一歩前に進む。苦労せずに考えが進んでいく。誰でもだ。~(中略)~ 考える際に言葉を選ぼうとしすぎると、思考が止まってしまう。それよりは、浮かんだ言葉をあまり深く考えず、次々に書き留めていくほうがずっといい。「それができたら苦労しない」と思っている人、苦手意識のある人も多いようだが、実はむずかしくない。やると決めたら割とすぐできる。ちょっとした慣れの問題だ。この本を読み終わるまでに、必ずある程度以上できるようになっている。頭がいくらでも動くようになる。【P.37】
・「メモ書き」は、こわばった頭をほぐす格好の柔軟体操であり、頭を鍛える手軽な練習方法だ。頭に浮かぶ疑問、アイデアを即座に書き留めることで、頭がどんどん動くようになり、気持ちも整理されるようになる。自意識にとらわれ悩むこともなくなっていく。「メモ書き」により、誰でも、この境地にかなり早く到達できる。自分でも驚くほど頭の回転が速くなる。具体的には、A4用紙を横置きにし、1件1ページで、1ページに4~6行、各行20~30字、1ページを1分以内、毎日10ページ書く。したがって毎日10分だけメモを書く。【P.60】
・「メモ書き」は、1ページを1分以内、毎日10ページ書く。時間はわずか10分だ。費用はかからず、頭や感情の整理に即効性がある。~(中略)~ メモ書きを3週間から1ヶ月続けると、頭にどんどん言葉が浮かぶようになる。メモに書くよりも早く、言葉が湧いてくる。1か月前にはもやもやとしていたものが、言葉が明確に浮かび、アイデアが続々と出てくるようになる。頭の速さに手の動きがついていけず、もどかしく思いながらアウトプットし続けることになる。さらに数ヶ月続けると、瞬間的に全体像が見えるようになり、「ゼロ秒思考」に近づいていく。ものによっては、瞬間的に問題点が見え、課題が整理でき、答えが見えてくる。この変化には、性別、年齢、経験を問わない。【P.63】
・メモに書くことで、もやもやした思い、懸案事項、考えも整理される。頭がすっきりする。もやっとした思いを言葉に直し、手書きし、目で確認することで、メモが外部メモリになる。そうすると、驚くほど頭の働きがよくなる。そう、人間の頭はそれほどキャパがあるわけではないので、何かに気を取られるとうまく動かないのだ。頭がうまく動くようになるだけではなく、なんとなく考えていたこと、なんとなくできていたこと、すなわち「暗黙知」がはっきりと形になる。つまり「形式知」化する。そうか、こうやって自分はやっていたのか、ということを初めて認識する。【P.65】
・人間の頭は心と切り離せないため、心が乱れると頭がうまく働かないのだ。堂々巡りをしたり、あと一歩のところで戻ったり、決めかねたりする。それがストレスでさらに頭が働かなくなっていく。【P.66】
・人間の能力は、本来相当のものだ。「何かしないといけない、何かのルールに従わないといけない、格好つけないといけない」と思うと、途端に働かなくなってしまう。賢く振る舞おうとするからブレーキがかかる。私がお勧めするメモ書きは、「格好つけなくてもいいんだよ、頭に浮かんだままはき出せばいいんだよ」というメッセージを毎日10回以上自分に言い聞かせ続ける効果があるのかもしれない。【P.99】
・思いついたこと、気になること、疑問点、次にやるべきこと、自分の成長課題
腹が立って許せないことなど、頭に浮かんだことは何でも書く。頭に浮かんだそのまま、フレーズを書き留める。人に見せるものではないので、タイトルでも本文でも、嫌いな人の名前もぼかさずそのまま書く。すべて具体的に書けば書くほど、焦点がぶれずに書ける。遠慮は禁物だ。ストレートに書くことで、ゴミを部屋の外に掃き出すようにすっきりする。心の中を整理整頓し、自分が何を悩んでいるのかはっきり見すえることで、悩みも大幅に減る。【P.101】
・メモは、毎日10ページ書くことをお勧めしている。1ページ1分で書くので、毎日10分程度しかかからない。しかもまとめて書くのではなく、思いついた時にさっと書く。思いついたその瞬間に書き留めることで頭の働きをよくし、発想をさらに刺激するので、後でまとめて書こうとはしないほうがよい。そもそも、何を思いついたのか忘れてしまうし、書き留めておくのであれば、メモ1ページをさっと書いてしまったほうがよいという考え方だ。【P.107】
・メモは、書いた直後に2~3秒推敲する。書き終えた瞬間に前の行を見る程度でもよい。追加したい言葉があれば、躊躇せず吹き出しで入れる。ただ、慣れてくると、あまりこういう時間は必要なくなってくる。ぱっと思いついた瞬間に言葉がきっちりと浮かび、それほど過不足なく書けるようになるからだ。このメモ書きに慣れれば、常に大事なことから書いており、具体的な内容なので、メモの推敲はほとんど必要ない。後で見ても、誰が書いたのかと思うほどの立派な内容に気づく場合もある。一方、メモを元にしてパワーポイント資料等にまとめる時は、当然推敲も入ってくる。その時は、書いたメモを見ながら、パワーポイントで最適の表現を探っていく。もう一つ大事なのは、メモは思いついたその場で直ぐに書くことだ。夜寝る前にまとめて10ページではなく、原則、思いついたその瞬間だ。何かが気になったその時、忘れる前に書き留める。このやり方が一番新鮮な気持ちで書くことができる。アイデアとは一期一会なのだと考えている。頭の中に浮かぶアイデア・懸念との出会いは二度とないかもしれないので、その場ですぐ書き留めるということだ。書き留めるともう消えていかない。定着し、自分のものになる。自分が書いたものながら、後で振り返るといいことを書いたなと感心することがきっと何度も出てくるだろう。~(中略)~ 思いついた瞬間というのは、起きてすぐ、通勤時間中、会社についてすぐ、昼休み、仕事中、寝る直前など、いつでもだ。頭に何かがよぎったその時がベストだ。私の場合、飛行機や新幹線の中など、他にすることがあまりない状況で思いつくことも多い。古来、三上(馬上、枕上、厠上)は文章を書く時、アイデアを練る時としてよいと言われているが、まさにそのとおりなのだ。【P.114~115】
・深掘りに加え、一つの重要テーマに対しては、1ページだけでなくいろいろな角度から多くのページを書くと、視野が大きく広がるのでお勧めしている。頭がよりよく整理され、感情的な内容もかなり冷静になって判断できるようになる。【P.167】
・多面的にメモを書くと、相手の立場で物を考えることができるので、相手の見方、行動の理由が書く前に比べて理解しやすくなる。相手のことが理解できるようになると、当然、腹が立たなくなる。一方的に気分が悪くなることがなくなっていく。【P.170】
・ポイントは、「考えずに」書くことだ。感じるまま、頭に浮かぶまま、瞬時に書き留めていく。構造やわかりやすさ、起承転結等いっさい気にする必要がない。そういった制約がないと、誰でも発想が何倍も豊かになる。人間が本来持つ想像力、発想力、創造力が活かされる。【P.183】

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<<2017年11月>>
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