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二宮金次郎はなぜ薪を背負っているのか?―人口減少社会の成長戦略 (文春文庫)
猪瀬 直樹 / 文藝春秋 (2007-08) / - 77 users
読了:  2013年01月10日 星5つ
国家破産を避けるために、我々日本国民はいまこそ二宮金次郎に学ぶべきではないだろうか?

東京都知事・猪瀬直樹氏の著書。氏の著書を読むのは2冊目となるが、この人なら東京都知事を任せてよいと説得力のある著書である。目から鱗の良書である。

素朴に二宮金次郎に興味があったので読んでみたのだが、人口減少社会・成熟社会に対する政治への提言となっており、まさに現在の政治家に読んで欲しい本である。

二宮金次郎。ほとんどの人は薪を背負って学問に励む少年として知っているのだが、その後の彼の功績はほとんど知られていないのではないだろうか?彼の功績は、人口が減り、年貢が1/3以下に減り、赤字に喘いでいた旗本宇津家下野国桜町領(現栃木県二宮町)の財政再建を果たしたことにある。天保の大飢饉をも凌ぎ、一躍名声を獲得し、時の人となった。

彼の取った施策は、現状の把握(台帳ナシの状態から台帳を義務付け)、財政シーリングによるプライマリーバランスの確保(分度)、各種インセンティブ、商業知識(金利計算等)の教え、他国からの移民奨励などであった。彼の為政の約15年の間に、人口はわずか20%弱伸びたのに対し、年貢は約2倍になった。

名声を勝ち得たことで、多くの者が尊徳に教えを乞いにきた。しかし、本家筋にあたる小田原藩では、守旧派の家老らが、尊徳に財政権を握られるのを嫌がったため、財政再建を果たせなかった。

これを現在の政治に照し合せると、まずはプライマリーバランスの確保であろう。国債利払い・償還を除く正味財政支出を国債発行を除く正味財政収入を上限とすることである。小泉・安倍・福田政権下であと一歩のところまでプライマリーバランスにたどり着こうとしていた矢先に、リーマンショックが発生し、一気に遠のいてしまった。

2009年からの民主党政権は財政の無駄を削減するといいながら果たせなかった。そして2012年12月、安倍政権は、財政出動を公約としている。

安倍よ、二宮尊徳に学べ!と言いたい。

<目次>
序章 皇室は鏡のように
第一章 人口減少社会に挑戦した男
第二章 積小為大
第三章 複利の魔力
第四章 偉大なる発明「分度」
第五章 見捨てられた領地の再生
第六章 希望の未来を指し示す
第七章 カギは農業にあり
終章 二宮金次郎は現代に蘇る

<メモ>
下野(野州)桜町領
 元禄期(1688~1704年)433軒、1915人
 文政4年(1821年)156軒、732人

備前・備中・備後・安芸・周防・長門
 享保6年:180万人→弘化3年(1846年):230万人
下野・上野・常陸:
 享保6年:180万人→弘化3年(1846年):130万人
 北関東は江戸へ人口が流出した。
貧農史観の嘘
 ロシア革命に影響されたマルクス主義の影響
 薩長の藩閥政府による徳川幕府の否定・皇国史観

宇津家桜町領
 表高:4000石、田2500石、畑1500石
 生地:田750石、畑900石
 年貢:田750x0.44=330石(約900俵)、畑3割金納

 元禄12年~享保元年(1699~1716年)の平均
  年貢:3116俵、金納202両
 文化9年~文政4年(1812~1821年)の平均
  年貢:962俵、金納130両

 米1005俵、金納127両を「分度」とした。

 1821年 1005俵 分度設定(財政シーリング) 156戸、732人
 1822年 1326俵
 1823年 1437俵
 1824年 1467俵
 1825年 1006俵 冷夏・凶作
 1826年 1732俵
 1827年 1825俵
 1828年  981俵 台風・洪水
 1829年 1856俵
 1830年 1874俵
 1831年 1894俵
 1832年 1894俵
 1833年 1326俵 天保の大飢饉
 1834年 1987俵
 1835年 1987俵
 1836年  803俵 天保の大飢饉ピーク
 1837年 1995俵 173戸、852人

 人口

2005年1月13日、首相官邸での昼食会
 4名の農業者、金亀建設西山社長、ワタミファーム竹内社長、パソナ南部代表
 建設業、飲食業、人材派遣業の農業参入を睨む。

金次郎は記録を重視していた。台帳、日記、書簡の写し。

豊田佐吉の父伊吉は金次郎の教えを生活の信条としており、佐吉もまたそれに帰依した。トヨタの思想に受け継がれている。

二宮尊徳の真骨頂は、薪を背負った勤勉な「少年」と、後半生の神道、儒教、仏教をこき混ぜた理論家とのあいだの、営々とした努力によって実利を生み出した実践家としての姿にある。(203)

私たちに「分度」による国家経営を始める勇気と、それに耐えるだけの根気があるかどうか、に集約される、ということがはっきりする。

2012.12.09 猪瀬氏の著書を調べていて見つける。氏の著書でいちばんおもしろそうだ。
2013.01.10 読了

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