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自由と規律―イギリスの学校生活 (岩波新書)
池田 潔 / 岩波書店 (1963-06-01) / 778円129 users
読了:  2013年09月20日 星5つ
著者池田潔氏(1903年-1990年)は、戦前、イギリスのパブリック・スクールであるリース校に留学した。その後ケンブリッジ大学、ドイツのハイデルベルグ大学で学ぶ。リース校在籍は、1920年から1923年ごろであろうか?校長先生とのエピソード、ノブレス・オブリージのエピソード、LとRを矯正してくれた先生のエピソード、プリーフェクト制度、スポーツマンシップのエピソードなど、非常に興味深い。「自由は規律をともない、そして自由を保障するものが勇気であることを知るのである。」というのは、本書の名言である。

<目次>
パブリック・スクールの本質と起源
その制度
その生活
 (一)寮
 (二)校長
 (三)ハウスマスターと教員
 (四)学課
 (五)運動競技
スポーツマンシップということ

<メモ>
学校の特約店ではない理髪店へ行ったとき、校長先生に遭遇したこと(60)
「まだ貴方には紹介されたことがないのに、突然、話しかけて失礼だが・・・。私が校長を勤めている学校に、やはり貴方と同じ日本人の学生がいてね。もし逢うような序(ついで)があったら言伝てしてくれ給え。この店にはリースの学生は来ないことになっている、と。
この店で髪を刈ることが悪いことなのではない。ただリースの学生のゆく床屋は別に決まっていて、リースの学生は皆そこに行くことになっている。あの日本人の学生は入学したてで、まだそれを知らないらしい。何?知っていた?君は知っていたかもしれないが、あの学生は知らなかったに決まっている。知っていたら規則を破るようなことはしないだろうから。
悄然として立ち去ろうとする後から、小声で、ここは大人の来る店だから心付が要る。これを渡しておき給え。何?自分で払う?一週間分のお小遣いではないか。そして突然大きな声で、子供はそんな無駄費いをするものじゃない。

ノブレス・オブリージ(74-75)
ピーター・ブレナンの自叙伝の一節であるが、たまたまハロー校で博物学の教師を勤めていた彼が、夏休みを利用して教え子である某伯爵の一人息子と自転車旅行に出ている。宣戦布告のニュースをきくと、二人はそのまま、旅先から自転車を走らせロンドンに駆けつけ、従軍志願者の長い行列に並ぶ。彼は無事に通るが、少年は16歳を20歳と詐ったのを見破られ拒ねられる。ぐるっと廻って、また、行列の尻尾につく。三度目に遂々業を煮やした曹長がわざとそっぽを向いている中に、勇躍、関所を通り抜けてしまう。それから四年半の後、一人は片脚になって帰り、一人は遂に還らない。

プリーフェクト制度(103)
パブリック・スクールの生活が規則正しく運営されてゆくことを助けるものは、プリーフェクトの制度である。プリーフェクトとは、最高学級に属して人格成績衆望いずれも他の模範となり、そしていずれかの種目の運動競技の正選手をしているものの中から、校長によって選ばれ、校内の自治を委ねられた数名の学生である。決して学生によって選挙されたり、任命に際して校長が教師に意見を聞くこともない。校長の権力はそのように強いが、同時に校長はここの学生をそれほどよく知り抜いているということにもなる。

自由と規律
学校の運営には参与出来ず、既定の校則には絶対服従を要求され、宗教と運動は強制的に課せられ、外出はほとんど許されない。自分自身の時間もなく、映画観劇の娯しみもなく、服装は不断の点検を受け、髭剃を怠ることすら販促であり、質量共に甚だしき粗食に甘んじ、些細な罪過も容赦ない刑罰をもって律せられるー彼らは自由をもたないのであろうか。彼等イギリス人の謳う自由とは如何なるものであろうか。
すべてこれらのことは自由の前提である規律に外ならない。自由と放縦の区別は誰でも説くところであるが、結局この二者を区別するものは、これを裏付けする規律があるかないかによることは明らかである。社会に出て大らかな自由を享有する以前に、彼等は、まず規律を身につける訓練を与えられるのである。
パブリック・スクールにあっても、基本的な自由は与えられている。正しい主張は常に尊重され、それがために不当の迫害をこうむることがない。如何なる理由ありても腕力を揮うことが許されず、同時に腕力弱いがための、遠慮、卑屈、泣き寝入りということがない。あらゆる紛争は輿論によって解決され、その輿論の基礎となるものは個々のもつ客観的な正邪の観念に外ならない。私情をすてて正しい判断を下すには勇気が要るし、不利な判断を下されて何等面子に拘ることなくこれに服すにも勇気を必要とする。彼等は、自由は規律をともない、そして自由を保障するものが勇気であることを知るのである。

スポーツマンシップ(168)
彼我の立場を比べて、何かの事情によって得た、不当に有利な立場を利用して勝負することを拒否する精神、すなわち対等の条件でのみ勝負に臨む心がけをいうのであろう。

2013.08.20 「パブリックスクール」に関する文献を探していて見つける。
2013.09.16 読書開始
2013.09.20 読了

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