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Bright-Sided: How the Relentless Promotion of Positive Thinking Has Undermined America
Barbara Ehrenreich / Metropolitan Books (2009-10-13) / 728円5 users
タグ philosophy pop culture カテゴリ:洋書 洋書 / Literature & Fiction 登録日:2009年10月24日 00時49分28秒 2009/10/24
星4つ
イデオロギーとしての「プラス思考」「ポジティヴシンキング」を批判する書。「気持ちや思考をポジティヴに保つことが良い結果をもたらす」という疑似科学的見解のもと、米国では職場や学校、病院や教会などを通してやたらと「ポジティヴにふるまう」ことが日常的に強制される。しかしそれは現実逃避の希望的観測を止められない(止めようとするとネガティヴだと非難される)ことを意味し、また何らかの理由でうまくいっていない人を「あなたの思考がネガティヴなのが問題なのだ」と不当に責めることになってしまう。
 著者が着想を得たのは、乳ガンの診断を受け、心の支えとなる本や団体を探したことから。ガン医療の現場でも「ポジティヴな思考を保った方がうまくいく」という、研究によって否定されている考え方が押し付けられ、不安や怒りを表明すると「いますぐカウンセリングを受けなさい」と、まるで不安や怒りを感じることが異常であるように扱われた。
 著者は、「ポジティヴ思考」の押し付けと現実逃避は、米国文化のあらゆる分野に浸透していると説く。そしてその最も大きな被害の例として、ブッシュ政権におけるイラク侵攻時の展開予測(ブッシュやチェイニーが「戦闘は数週間で終わり、米軍は解放軍として歓迎される」と宣伝したことを、コンドリーサ・ライスは当時から疑問視していたが、ネガティヴすぎると言われるのを恐れて口にできなかったという)や、住宅バブルが永遠に続くかのような幻想によって起きた金融危機を挙げる。
 この本の分析は正しいと思うし、文化論としてとても重要な指摘だと思うのだけれど、こうした近年の政治・経済の出来事を例示することはこの本にとって良いことなのかどうか。確かに近年の事象を挙げた方が、彼女のファンであるリベラルな一般読者にとってはとっつきが良いと思うのだけれど、彼女の主張は、ブッシュ政権の支持者や金融危機の原因について違った意見を持つ人にも、またこれから十年たってブッシュ政権時代の記憶が薄れたあとにも読まれるべきだと思うだけに、個人的には残念。そういう政治的な立場によって判断が別れる例を挙げずとも、「ポジティヴ思考」の弊害は米国文化においてさまざまな場面で見つかるように思う。
 「ポジティヴ思考」の歴史をたどる中、たかだか1960年代とか70年代からはじまるものだと思っていたら、数世紀前までさかのぼり、もともと宗教的決定論を説くカルヴァン主義への抵抗として「ポジティヴ思考」が立ち上がってきたことを示すあたりは、近年の米国文化批判とは別の文脈で、実際の歴史的ルーツかどうかはともかくとして、うまく位置づけていると思う。
The Future of Liberalism
Alan Wolfe / Knopf (2009-02-03) / 2,280円1 users
タグ philosophy カテゴリ:洋書 洋書 / Nonfiction 登録日:2009年05月22日 13時09分12秒 2009/05/22
経済学を踏まえていそうな感じで面白いかと思ったんだけど、ちょっと期待はずれ。挫折が足りないリベラリズムは駄目。とはいえ、現代リベラリズムに「手続き的」「情動的」「主題的」という三つの側面があると指摘している部分は有効。それぞれ、法の下の平等や民主主義へのコミットメント、自由への強烈な欲求、そして、出来る限り多くの人が生まれ持った可能性を実現できることの重視を指す。
How to Talk About Books You Haven't Read
Pierre Bayard / Granta Books (2009-01-02) / 1,246円2 users
タグ philosophy カテゴリ:洋書 洋書 / Entertainment 登録日:2009年02月20日 21時02分11秒 2009/02/20
昔、映画『いまを生きる』(原題 Dead Poet Society) でキーティング先生が生徒たちに「読んでいない本についてレポートを書く方法」をレクチャーしていたけれど、この本はまさに「読んでいない本についてどうやって語るか」というもの。でもこれは不真面目な本でもジョークでもない。
 フランス・パリ大学で文学を教える著者は、職業柄たくさんの本を読んでいると期待されているが、実際にはそれほど本を読む時間も意欲もないという。しかし毎年大量の本が出版され、その中の一部は名作として歴史に残ることを思うと、押さえておくべき名作だけでも既に膨大なアーカイブを形成し、しかもそれは年々増え続けている。いくら頑張って多くの本を読もうとしても、出版物が増えるスピードに追いつくはずがない。
 著者は、たくさんの本を読むことはそれほど重要でも偉くもないと主張する。本を端から端までじっくり読むよりは、ある本が置かれた社会的・文化的文脈を理解する方が重要だというのだ。そのためには、その本についての話を聞く、書評を読む、目次だけ眺める、パラパラとめくる、など、「読破」に至らない範囲で本の内容に触れることだって、実際に1ページずつ本を読むことと同様に有効だ。現に、わたしはこの本はまだ最初の方を少し読んだだけだけれど、このコメントをこうして書けている。
 というわけで、さあみなさんもこれを読んで(あるいは読まないで)メディアマーカーでの登録数・コメント量ランキングを目指そう!
幸福論―“共生”の不可能と不可避について (NHKブックス)
タグ philosophy カテゴリ:本・雑誌 本・雑誌 / 社会・政治 登録日:2009年02月20日 20時38分56秒 2009/02/20
星3つ
堀内さん頑張れ! でも、ヒラリー・クリントンの仲間が推進しているという「フィールグッド」云々って何の話? そんなのいつ誰が推進してた?
サイファ覚醒せよ!―世界の新解読バイブル (ちくま文庫)
宮台の言っていることはよく分かるのだけど、この話の噛み合なさぶりが感動的。反面教師にしたいくらい。
Nudge: Improving Decisions About Health, Wealth, and Happiness
星4つ
行動経済学の第一人者Richard Thalerと「最も引用されている法学者」Cass Sunsteinの二人による「リバタリアン・パターナリズム」の勧め。リバタリアン・パターナリズムとは、社会のあらゆる場面において極力個人が自由に選べる選択肢を増やしつつ、情報収集力や判断力が完全でなくさまざまな錯誤にとらわれてしまう人々を「選択肢の洪水」の中に置き去りにしないような制度設計を支持する立場。原理原則は分かるのだけれど、個別の例には納得がいかないものも。とりあえず、オバマ政権入りしたサンスティーン先生の次回作に期待しましょう。
I Don't Believe in Atheists
Chris Hedges / Free Press (2008-03-04) / 1,842円1 users
星4つ
著者は昨年出版した『American Fascist (アメリカ版ファシスト)』という本で、米国におけるキリスト教原理主義の政治運動をファシズムとして否定した人物。最新作ではいわゆる「新しい無神論者」の代表的論者であるドーキンス、ヒッチェンス、ハリスらが理性や科学を教典の代わりとしてを持ち出すことで原理主義的宗教と同様の独善に陥っていると批判している。しかしヘッジズの指摘はそれだけにとどまらない。かれによれば、ドーキンスら「新しい無神論者」たちは、人間が理性と感性、善と悪、意識と無意識といった矛盾した性質を持ち合わせているものだということを見失っている。そうした矛盾した性質のどちらか一方を強引に抹消しようとしても、その先に待ち受けているのは、ユートピアではなく宗教戦争やスターリニズムのような悲劇でしかない。理性によって理性の限界と危険を説く姿勢には共感。ただしこの本自体がドーキンスばりに過剰な攻撃性と独善性を内包しているのはどうにかならないのか。
A Conflict Of Visions
Thomas Sowell / Basic Books (2002-02-19) / 5,548円1 users
タグ politics economics philosophy カテゴリ:洋書 洋書 / History 登録日:2009年01月14日 01時25分49秒 2009/01/14
星4つ
教育や税制や外交や軍事などさまざまな政治的・法的課題をめぐるさまざまな論争において、それぞれの問題の間には特に直接の繋がりがあるとは思えないのに、どうしてある問題で同じ意見を持つ人たちが、他の問題でも同じ陣営にまとまることが多いのか。著者は過去数世紀の欧米政治思想史を遡りつつ、そうした左翼と右翼ーーと言うより、進歩主義と保守主義ーーの対立の由来を、それぞれの陣営が前提とする根本的な人間観・世界観の相違に求める。進歩主義の土台には人間の限りない可能性を信じる「非束縛的」価値観があり、保守主義の背景には人間は生まれつき与えられた能力や性向に制約されているという「束縛的」価値観があるという。同じテーマを扱った本としては George Lakeoff『Moral Politics: How Liberals and Conservatives Think』が有名だけれど、より長いスパンで政治思想の歴史をたどったこちらの方がお薦め。

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