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阿部隆幸(あべたか)のバインダー
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購入:  2017年06月04日 0円 所有
読了:  2017年07月11日 星4つ
大村益次郎という名前は知っていた。幕末、明治維新の時に活躍した人の一人として。
ただし、長州藩出身ということ以外は、ほぼ何も知らないでいた。

数少ないわたしの好きな番組の一つ。NHKの「英雄達の選択」の中で大村益次郎を取り上げていた。
https://hh.pid.nhk.or.jp/pidh07/ProgramIntro/Show.do?pkey=001-20170316-10-32327

これを見て、めちゃくちゃ興味を持った。
わたしの中で、幕末から明治維新にかけて大好きな人間というのは、高杉晋作。
自分が、何も行動できないから、こういうハチャメチャだけど、天才的な行動に移せる人間に憧れをもつ。

しかし、この大村益次郎という人間もすごい。
歴史の表舞台に出てきたのは、第二次長州征伐あたりから戊辰戦争までであり、それまではほぼ全国でというか、長州藩でさえ無名の人間であった。
しかも、もともとは緒方洪庵の塾出身であり、医者だったという。
そこから、新政府の軍事政策のトップになっていく姿は圧倒される。

ただ、(小説では)本人はただ淡々と自分の興味関心を進める中で、そのようになってしまったというところが面白い。他の維新の志士の「志」というものを前面に抱いていないというのも突出している。
小説では、技術家という表現を使っているが、この技術という目で見たときに、武士という姿や考え方のは滅んでいく存在と大村益次郎の目には映ったのだろうか。

ある意味、野心や人間関係に左右されることなく、突き進む姿はほんとうの意味での「革新家」「革命家」なのかもしれない。

小説では無口で、無駄口を叩かず必要なことしか口にせず、コミュニケーションスキルには劣る(という書き方はしていないが、そう感じる表現が多々ある)ように描かれ、表情もぶっきらぼうなため、大衆からは人気がなく、近くで接している人からも好き嫌いが分かれるような人間だったらしい。

こんな人間が、よくぞ歴史の表舞台に出てきたと思う。

小説によると、この大村益次郎を発見し、長州藩に取り入れ、そして歴史の表舞台に押し出したのは、桂小五郎(木戸孝允)としている。これが本当として、これだけでも桂小五郎はすごいことになると思う。「見る目」があったのだ。
木戸は最後の最後まで、大村益次郎を気遣っている。

3冊の小説であるが、歴史の表舞台に立つ部分は、3巻の本当に最後の所だけ。

江戸城で彰義隊との戦い前後に、西郷隆盛との対比が描かれている。
当時既に、世の中から大人気だった西郷隆盛に対しての、大村益次郎から見た西郷隆盛の評価がすごすぎる。単なる空気というか、スルーする存在として見ている。

わたしは、もう「学歴コンプレックス」だったり「怖い輩には目を合わせられない」弱い人間なので、大村益次郎的な振る舞いは絶対にできないが、この西郷隆盛を水平目線(というか、大村益次郎は軍事政策という点では、自分より下に見ていて、実際にそうした振る舞いをしている)で見ることができたのが大きいと思う。
現実場面でも、一般から「すごい」と言われている人間に、その「すごい」ということを無視して話ができる人間がその組織にいることはとても大切だと思うのだ

でも、その時の西郷の振る舞いも、大村益次郎は感じているのかどうか、「すごい」とみんなに言われているだけあって、やはり「すごい」のだと思う。

ポッと出の、大村益次郎をちゃんと公平に扱い(そうしたかどうか、小説でしか想像するとだが)、大村益次郎の指示することにはちゃんとしたがったと言うところが素晴らしい。

わたし自身は、わたしが存在しているこの世界の中で、どんな役割を担っている人間なのだろう。ふとこんなことを考えてしまった。

できれば、「○○憎し」とか一時の感情で、今後の世界をになっていく人物や組織、集団をダメにするような、その時代で言う「浪士」のような人間にはなりたくない。

坂本龍馬を切った人間、そして、この大村益次郎を切った人間たちは、その後、反省はしているのだろうか。それとも、やはりそうしてよかったと思っているのだろうか。

まぁ、わたしの視点自体、坂本龍馬や大村益次郎の「したこと」「やろうとしていること」を肯定的に見ているから、そういう書き方になるが、このあたりの歴史的判断、そして、今生きている人間としての未来的判断は難しいなぁ。

久しぶりに司馬遼太郎さんのの本を読んだ。
そこかしこで、古さを感じるが、登場人物を生き生きと描き、よくぞここまで歴史を掘り返したと思う追求活動が描かれており、さすがだなと思った。

プロフィール

仕事術/LifeHack/「学び合い」/iPhone/歴史小説/推理小説/授業本/に興味あります。
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